パソコンは、今や仕事に不可欠な、自分にとっては従業員のような存在で
ある。パソコンががんばってくれないと、ネット環境がよろしくないと、
安心して日々の業務が回せない。
そのために、一台でなく常に複数台を使い分けるようにし、一台が
壊れても、すぐ仕事が再開できるようにしている。
そんななか、もう一台あった方が良いと、久しぶりに購入を考える。
愛用のパソコンの同等機種であれば、ある程度わかるし使いやすい。
ということで、まずはネットで店頭で比較して検討する。
値段はある程度、どこでも同じ、とくに最近の店頭では、他社がより
安いプライス表示をしていれば、下げてくれるので、値段は交渉可能。
では、どこで買うか。
今回は、ネットでの購入も考えたが、ネットで買うメリットもあまり
なかったため、近所の家電店舗に向かい、二店舗のパソコン売り場を
うろうろする。
まあ、モノによってはアウトレットで新古品でもあればと、そのフロア
もうろうろ、前来たときはあったけれど、欲しい機種がなかったため、
考えていたら、ある店員さんが近寄ってきて、声をかけてくれた。
彼はたまたま私が使っているパソコンと同じものを使っているそうで、
話が弾んだ。
「その機種はアウトレットではないですし、お安くしますから、通常売
り場をご案内しますよ。」とその前向きな姿勢が気に入ったので、一応
その案内に導かれ、通常の売り場に行き、検討している機種について
詳細の質問と値段交渉をした。
時々こちらが発する質問に、即答できず、
「ちょっとお待ちくださいね」
と他のスタッフに聞きに行くので、新人さんかなと思って、待った。
そのスタッフとのやりとりは20分ほど続いただろうか。
だんだん、他の店で探す気力もなくなり、こうここで購入しようという
気持ちになっていた。
「あなたの一生懸命な接客がいいので、ここで買うわ。なので、まけてね」
と言ったら、大変喜んで電卓をたたきはじめた。
結局はマイクロソフト社の製品を買うため、どこで買ってもアフターサービスは
変わらない。店頭でモノが売れなくなっている家電ショップの現状を思うと
彼らも売ってなんぼ、の歩合制かもしれないし・・・。
店舗で買う面倒くささはある。
パソコンを買うと、設定サービスやプロバイダーの契約、セキュリティ
のこと、ついでに携帯の乗り換え・・・。購入を決めた後に、次々担当者が
登場してきて、追加のサービスを受注しようとする。さすがの営業である。
それぞれにノルマがあるのだ。
それらをすべて丁重にパスして、レジで代金を支払う。
「あなた、がんばってるね。で、新入社員?」
「いえ、私はテレビ担当です」
「え?じゃ、途中でパソコン担当に変わったら良かったのに」
「いえ、自分もわかる商品だったので いいんです。
新人だったら、もっとあたふたしたと思います」
そうか、担当以外の人が対応してくれたのか。
たまたま出会ったお客さんとのコミュニケーションで、担当でなくても購入まで
持っていく・・会社としても、担当者としても悪い話ではない。
「テレビ、買うときまた相談するわ」
「ぜひ、ぜひ、お願いします。お安くしますよ
テレビ、売れないですよね~」
笑顔で応えてくれる。
結局在庫はなく、あとで送ってもらうことになったが、とにかくこの20代らしき
販売スタッフのマニュアル通りではない説明と対応に応じた形になった。
実は多店舗でも同じ商品に対して説明を受けているが、マニュアル通りで
得られるプラスの情報や感動がなかったのだ。
結局は人で売れる、人で売れない。
ネットで買うもの、店で買うもの。
モノによって使い分けているが
説明が欲しい商品は、信頼できる人がいるお店で購入したい。
店舗の存在。コミュニケーションの場。関係づくりの場。
メーカーの販売員か、店舗の社員か。
店舗写真はかなり少なくなっている現状であると思うが
担当を越えて、お客様に寄り添える販売力こそ、
店舗の存在に不可欠である。と感じたちょっと長かった
今回のパソコン購入。いい勉強になった。