終わりよければ!で締める。

定年間近の方から、仕事の悩みについて相談を受けた。
仕事に自分のこだわりがあって、それがうまく実現できないまま
タイムリミットになりそう・・・ということのよう。
定年まで、自分の思いをもって仕事をしよう!と思う姿勢に
脱帽だ。もうすぐ終わるから、まあいいや!ではないところが
素晴らしい。
でも、自分の思い通りにすっきりして仕事が終えられないのは
どうも、もやもや・・。

「まあ、思い通りにならないこともあるかもしれませんが、
この働いてきた長い年月をふりかえれば、いいことがいっぱい
あったと思いますから、今はそこに感謝して、いろいろ
気になるところは、うまく伝えるだけ伝えて、それでよし!
と目をつむるのがいいのではないですか?」
とお伝えする。

自分の想いだけでは、仕事も世間も動かない。
それも人生。
ステージの終わりに悔しい思いを残すよりも、
気持ちよく次の人にバトンを渡すことを大切にしたい。

人の仕事に対する価値観はさまざまだ。
それでぶつかりあうときもあっていい。
でも、最後は対立を越えて、感謝と和解で終わるのがいい。

と、そんな話をしていたら、気持ちがふっきれたようで
元気になり、笑顔で別れることができた。

終わりよければすべて良し。
わが人生も、これから、終わっていくことが増えていくだろう。
すべていい終わり、締めにしたい。

そして、生きている限り、終わりは始まりであることも忘れずにいたい。
だから 気持ちよく、前向きに終わりたい。

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クーポンとポイントがお好き。

政治の世界で、行政発で、セールスプロモーションのような
軽い企画が当たり前になってきており、
販促手段と、目的の不釣り合いが気になる今日この頃。

消費行動を促すにはクーポン、割引、ポイント。
手っ取り早く、誰にもわかりやすい施策なのかも。
でも、出産を控えている人は、クーポンごときで生み控えを
やめるわけはないし・・・。それをわかっての企画かどうか。
それを実施する意図、目的。しっかりその想いが伝わっている
だろうか?
マイナンバーのポイントも然り。
何か特典があれば、人は喜ぶ?
そんな単純なものではない。
時と場合によるはず・・・。

と、筋違いのセールスプロモーションが続く。

旅行支援も然り。
旅行に行きたい人は、行きたかった人は支援がなくても行く。
割引がすごいと、それ目当ての人も増えるため、旅客の質が下がる。

最近、旅行代理店で1時間ほど待たされることがあった。旅行支援のおかげで
常に利用している者には大迷惑だ。
今、代理店では旅慣れしていない客を相手に、時間効率の悪い接客を
続けている。
一生懸命対応したわりには、売り上げは?と気になってくる。
それでも、コロナのときと比べたらありがたい。と旅行業者の方は
必死である。もう少しやり方、タイミング・・・考えればと思うが。
京都駅の大混雑、早く終わってほしい限り。

とにかく、クーポンもポイントも、割引も、
今の日本になくていい。そんなことに費やすお金と時間があったら
もっと根本的な、構造的な変革を興してほしい。
よく考えて、よく考えてくれているな~。
そんな仕事を期待したい。

と同時に、自分もよく考えてくれているな~と
思っていただける、そういう仕事をしなければ。

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一旦停止と足元点検。

毎日、やることがたくさんあるのは、本当に幸せだと思う。
ときに1日24時間からはみ出そうなときもあるが、
それでもひとつづつこなしていけば、必ず終わる。
毎日小さな山をいくつか越えていく感じだ。

しっかり事前に考えていれば、
足踏みする時間は少なくて済む。立往生もない。
しっかり立ち向かっていけば、必ず出口は見える。
ときに雨が降ることもあり、滑りやすいときもあるかもしれない。
だから、
決して、あわてなくて良い。
どうすれば、出口に、確実に安全にたどり着けるかの判断には
頭からつま先までの点検も大切だ。

やることがたくさんある日こそ、あわてないで、一旦停止を心がける。
急いてはことを仕損じる。
自分の足元をしっかり見る。ころばないように。

やることが多い日は、まず段取りから。
何をどうして、あれをこうして・・。
頭の中で1日の動きが見えてから、行動する。

今日もおかげさまで、そんな1日がはじまった。
気が付けば、あっと言う間に今日と言う日も終わるだろう。

同じ日は二度と来ない、大切な1日。
だからしっかり生きたい。

全方位で、考えながら前進する。
移動時間は、その整理の時間。

無事に今日と言う日が安全に運行できるように。
忙しい時ほど、心を失くさないように、
一旦停止と足元点検を忘れずに。


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人は変わることができる!

「こんな年になって、今さら・・・」
「年とると、頑固になってなかなか変われないよ~」
と、そんなことをよく聞く。
年を重ねると、やれない言い訳、やらない言い訳、諦め?も
生まれてくるのだろうか?
気力と体力がないと、何かを新たにしてみようとか、変わることを
畏れず前に進めないのだろうか?
そんなことはない。人はその気になれば、50代過ぎても変わることが
できる!
最近、出会いをいただいた55歳の方は、この1か月ほどの間に
見事に変わった。
絶対に叶えたい、叶えなければならない目標をもったら、やるしかない。
後には引けない。
人はそんな状況になったら、全力で努力を続ける。挑戦をする。
要するに、本気になったら、人間変わることができるのだ。

今回、そのことを目の当たりにして、その変わるきっかけに
自分がほんの少し関われたことを、心から嬉しく思うと同時に、
本気で挑戦する人は、本当に素晴らしいと心から敬意を表したくなる。

この年になって・・・。
と言う枕詞は、もう要らない。
いくつになっても、本気になれば、できる!
人はいくつになっても、自分次第で、変わることができる。
と信じて、今日も前に進む!


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自分の価値観をしっかり。

世界が壊れていくな~。
自分がこれまで体験したことのない混迷の時代に入っていると実感する。
いたるところで、さまざまな綻びが出続けている。
平和無事な幸せな日々は、約束されているものではないことも知る。
すべてが不確実にも見える。
コロナが引き金になっているともいえるが、
俯瞰してみると、
過去に引き起こされたさまざまな経験が、違うカタチで再発している
ともいえる。
歴史とはこういうものなのかもしれない。歴史は繰り返すのだ。
自分がまさに、そのなかに今、生きていることを忘れてはいけない。
そんなことを教えられる今日。

とにかく、このままと同じというわけにはいかない。
見方によっては日々心配に、不安になることもあるかもしれない。
でも、これはみんな同じこと。だからといって、マイナスの方に
流れてはいけない。
自分なりに確かな情報を入手し、自分なりに解釈し、そして判断する。
生きていくのは自分自身であるから、自分のモノサシをしっかり
もっていることが大切だ。
そうでないと、世界が壊れるままに、引きずられてしまうかも
しれない。

今こそ、
自分の価値観を、しっかり持つようにしたい。
言い換えれば、自分にとって一番大切にしたいことは何かを
常に問いたい。
それが自分のモノサシだ。
そのことがわかっていれば、周囲がどうであれ、
自分が進む道は明白だ。

この視座をしっかりもち、元気に生き切ることが
今の時代にこそ、必要だ。

いろんな情報をきちんと見極め、自分の軸をもつ。
惑わされず、ブレずに生きること。
やっぱり、これに尽きる。

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25歳、タクシードライバー女子への転身。

彼女とは演劇の仕事で出会った。
笑顔がさわやかな、京都出身の25歳。
前回の朗読劇では、自分の演奏とくに劇後のコンサートも聴いて
くれて、とくに「かもめりぃ」を気に入ってくれていた。
公演の合間に少し話す。
「仕事は何をしているの?」
「実は、もうすぐタクシードライバーとしてデビューするんです」
ときらきら笑顔で言う。
法学部を出て、IT業界での営業職を経ての転職のようだ。
「へえ?」
その経歴に驚く。そして、かわいらしい見た目とのギャップにも
驚いた。
「なんで?その道へ?」
「カッコイイと思ったんです!」
そんな会話から約半年経って、再び会えた。
「本当になったの?どう?慣れた?」
「はい、本当になったんです。楽しくやってます」
と笑顔で答えてくれた。
毎日、いろんな人に会えるのが楽しくてたまらないらしい。
確かにタクシーは究極、走る密室。特別な空間だ。そんな中での
乗客とのひとときの会話は本当にさまざまだろう。
もともと、この職業には興味もあったので、自分が出会った国内外の
タクシードライバーの話をしたら、大変興味深く耳を傾けてくれた。
旅の数だけ、タクシーの思い出があるが、そんな話題も今回役立った。

それにしても、あんなかわいらしい彼女が、その道に入るなんて。
いのちを運ぶ仕事。
緊張は尽きないだろうが、東京の道を覚えるのは大変だろうが、
新たな出会いを求めて、きらきら輝き、がんばってほしい。

タクシードライバーとは、映画やドラマにもなる、奥深い職業だ。
それにしても、かっこいい。タクシードライバーガール。
私にはできない仕事で、ただ、ただ尊敬。

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一心同体になる仕事。

いやー、ほんとうにいろんな仕事がある。
コミュニケーションは、業界を越えて、職種を越えて、
時を越えて、誰にとってもどの仕事においても、重要な生きる道具だ。

今、ある選挙に出馬する方のレッスンを続けている。
もう数回以上のレッスンを重ね、それなりに
成果は出てきたと実感している。
ご本人とはもともと面識はなく、今回直接会うこともなく、

この仕事ができているところが、すごい。
コロナのおかげで、オンラインレッスンも本当に容易になった。

そろそろ、本番が近い。出陣式のスピーチの練習の時期となる。
これには、力が入る。
まさに、キックオフ!なのだ。

ご本人が何度も演説の原稿を書かれて、気になるところを
チェックしながら、練習を重ねる。
一緒に原稿に目を通しながら、その発声や活舌チェック。
一緒に読み、仕上げていく。こちらも熱が入ってくる。

そんななか、「演説の手本」を示してほしいと言われた。
それを聴いて練習したいから。とのこと。
そうか、そうなんだ。
軽く 引き受けた。

それから、その演説原稿を前に、ひとり まるで自分が立候補
するかのように、それを読み上げ、スマホに録音する。
いやー、普通に話すなら、まだしも、一世一代の大勝負をされる方の
お手本にせねば!と思うと、こっちが緊張してくる。

途中で止まらないで 続けて話すのは、意外と難しい。
やってみてはじめてわかる。
ということで、思いのほか、時間がかかった。

ではあるが、なんだか読んでいるうちに、本当に自分が出陣する?
そんな気合いになってくるから、不思議だ。
熱の入ったミニ演説?の音源をメールで送る。
すると、早速それを聴きながら、車で移動中にも練習しているとのこと。
お役に立っているならば、こちらもうれしい。

気が付けば、一心同体のお仕事。
そう、とことん寄り添うということは、こういうことだ。

一生懸命やっておられる方に伴走。

なんだかこの仕事も、自分に向いているような気がしている今日この頃。

さあ、いよいよ出陣。
同じ気持ちで、こちらもさらなるエールを送る。

挑戦は楽しい!人生の宝でもあり、成長の種だ。

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マイ ゴールデンタイム。

昔、テレビ番組の放送時間について「ゴールデンタイム」という
表現をしていた時代があった。最近はあまり言わないかもしれないが。
「ゴールデンタイム」「ゴールデンウィーク」日日のくらしのなかに
ちょっとした非日常を求めた時代のなごりかもしれないが、
その言葉自体は、気に入っている。
昭和のある意味、いい時代が生んだ言葉だったかもしれない。
(その後生まれた、シルバーウィークなどはあまり気に入っていないが)

そのゴールデンタイム。
自分の生活の24時間に置き換えてみる。

ここ何年か、私にとってのゴールデンタイムは、
朝の3~4時。もしくは4~5時。

世間がまだ動き出す前の静かなときに、目覚めの頭で新たなアイデアを
まとめたり、書き物をしたり。
生み出す時間、あらわす時間。

疲れた夜に書く文章は、そのまま発信しない方が良い。
独りよがりになっていたり、感情がむき出しになっていたりする。
朝、冷静になって、もう一度見直してから、送信する。
昨日途中まで考えていたことを、もう一度考えてみるとすぐ答えが
出たりする。

ということで、この時間がマイ ゴールデンタイム。

朝4時台。
そういえば、昨日インタビューした会社の主任さんたちは
朝4時や5時に出勤されている。
また東京で弁当屋を営む仲間は、この時間はまさに仕込みで忙しい時間。
もう1日がはじまっているのだ。
ああ、みんながんばっておられるな。
と思えるのも、いい時間。
私にとっては、この時間がゴールデンタイム。

人それぞれに、自分の金の時間をもつと、1日が豊かになる。

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心のご近所さん。

久しぶりに、親しくしている記者さんと再会する。
コロナ禍は、一度も会えなかったので、3年ぶりか。
彼が20代の頃からお世話になってきたので、
気が付けばもう15年近いおつきあいかもしれない。

新聞記者といえば、いろんな方がおられるが
実によく調べる、事実を集め、解釈をした上で
記事を書く。というプロ意識の高い仕事への向き合い方と、
人柄が素晴らしく、こんな記者さんもいるんだと
感心したり、共感することも多く・・・。
その昔出会う前、東京で本当に近所に住んでいた
という偶然もあって、心のご近所さんという関係だ。

久しぶりに会う。一瞬の沈黙もなく、世界情勢から
地方の話まで、あれこれ話し合う。
もちろんジャーナリズム、メディアについても話
は尽きない。好きな新聞が同じという点もうれしい。
ともに関わった、なつかしい新潟のことも、もちろん話題に。

とにかく、思い浮かんだことが何でも話せるという
相手はありがたい限り。

気が付いたら2時間半も経っていた。
「いやー、久しぶりに会うとこんなに話せるもんだと‥」
相手も
「安心しました。相変わらずですね」
と、一言。

会えない時間があっても、その間におきたさまざまな
事象を振り返ることも楽しく、新鮮だ。

経済新聞で、競馬の記事を担当するという異色の記者。
自分にない才能をもつ人は尊敬に値する。
そして、心のご近所さんは、貴重な存在だ。

またいつか、「安心しました」と再会できる日を
楽しみに、今日も心新たにスタートするとしよう。

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最初と最後はわからないけれど。

毎日、一生懸命生きている。
明日という不確実な存在に向かって、
生きている。
気が付けば、また新たな朝を迎え、今日は明日になる。
この繰り返しを幾日も幾日も続け、
半世紀以上、生きてきてしまっている。

人生ってなんなんだろう?

最近、お世話になった方のお別れがあった。
親の旅立ちからちょうど1年。
その当時は、まさに当事者であったため、
そのときに封印していた感情が、
今回、一気に沸きあがり、涙があふれた。

最後のお別れ。
親族の皆さんや親しくされてきた人が、
花をたむけながら、名前を読んだり、感謝の言葉を
言ったり・・・。

本人には聞こえないし、見えない。
それが、死なのか。と思った。

人は生まれるときも、亡くなるときも意識がない。
最近読んだとある本にそう書いてあり、納得した。

確かに、
自分で自分のはじまりと、終わりを実感することは
ない・・のだ。改めて考えると不思議なものだ。

最初と最後は意識なし。
でも、
今はまだ意識がある。生きている証拠だ。
私が私でなくなる日。
そのことを、私は実感できない不思議。

という理解しがたい現実がいつか来ることを
畏れず、
意識がある、私が私である今日という日を
存分に生きたい。

悩み苦しむことがあっても、
時とともに、それも変化していき
いつか歓びや、いい思い出になることもある。
人生は、やっぱり、
ミルフィーユのようにさまざまな経験や思いを
重ねていくのみ。

最後、誰が自分のことを思い出してくれるだろう?
それもわからないけれど、
みんな、同じこと。
精いっぱい生きていれば、その背中を誰か見ているはず。

自分が自分でいわれる幸せに感謝し、
終わりの日まで、元気に走り続けよう。




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