古巣に新たな心で。

20年前の9月、旅立った会社。
今でも、会社員の最終日、京都駅のゼロ番線で上司や部下が夜行列車に乗る
自分を送ってくれた日のことを鮮明に覚えている。

そのお世話になった会社は京都の碁盤目の西から、伏見城の近くに移転した。
いずれにしても、20年間足を踏み入れることがなかった。

そんななか、とあるきっかけから、久しぶりに訪問することとなる。
20年前から今もずっと勤務されている先輩・同僚、後輩。
自分がやめてから入社された人たち・・・。

時代を超えて、同じ巣にいた時代があるという、同窓生としての出会い、再会は
なんともいえない。

なつかしさと、感謝の気持ちとが入り混じる。
20年間とは、人が生まれて成人までの月日。決して短い時間ではない。
その時間を経て、新しくなった古巣を見直すことはとても意義がある。

この20年間で得た経験をもって、恩返しする。
自分が育った街、学校を思うように、
お世話になった会社の発展、成長を願わない卒業生はいない。
何か自分ができることで恩返しをする。
それが育ててくれた上司たちへの恩返しにもなる。

このことを静かに決意する。

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