岐阜の駅にある食品スーパーでの小さな出来事。買うモノを手にもって、レジに並ぶと、前に中南米方面の顔つきの三人組が食パンや、ファミリーサイズの食事パンを買っていた。なれないコインを見ながら、間違えないようにお金を数えながら支払いをしていた。
芳醇とか書いてあるような食パンを選んでいたので、パン食の本場の人たちにもこれらのパンは美味しいんだ~と興味深く見ていた。が、次に心配になった。最近、食品スーパーではレジ袋を有料化しており、何も言わなければ何もくれない。彼らはおそらくそのしくみを知らないので、袋をもらえない。お金だけ払って、店員さんに「ありがとうございました」と頭を下げられている。瞬間、あれ?と思った感じではあった。はて袋をくれなかったけれど、こんな大きな袋のパン、どうするんだ?という感じだ。三人とも大きなパンを買って、商品が裸の状態だ。すると、レジ横の荷物台にあった刺身や豆腐など水漏れしそうな商品を入れるロール状の透明袋の存在に彼らは気が付いた。そしてその袋をロールから1枚きりとって、そこに食パンを入れようとする。ああ、どう見てもその袋には、食パンは入らないよ~~~。彼らの行動をずっと追いかけていた私はドキドキした。
声をかけるにはちょっと遠く、ちょっと無理だ。でも気になり、目が離せない。あの小さなビニル袋に食パンをむりやり入れようとしているぞ!三人で、「これ、入らないな~」とか言い合って困りながら、笑っている。ああ、どうするんだろう~。すると、それを諦め、三人の中の一人がたまたま持っていたショルダーバッグに無理やり三人が買ったパンを入れて、そして、去っていった。そのバッグはかなり膨らんだが・・。
彼らが小さな袋に無理やり入れなかったことで、なぜかほっとした。
買い物袋の有料化はかなり定着をしてきたとはいえ、物を買えば袋はもらえると思っている人はまだまだいる。とくに外国人の人には有料化まではわからない場合もある。そこもぜひ英語などで聞いてみてやってほしい。地方にも海外の人が多数滞在する時代だ。
あの彼らは岐阜で働いているのだろうか。わがふるさとを気に入ってくれたら、うれしい。
「袋要りますか?」「袋入りますか?」
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