著名デザイナーの死とNYの喧騒と・・

その名は、おしゃれに興味がある女性なら年代を越えて、とくに若い人には
おなじみだろう。
KATE SPADE。トランプのスペードマークが入ったロゴタイプ。
NY発のデザイナーズブランドとして、人気を博し、日本にも店舗をもつ。
高級すぎない、手が届く値ごろ感も、人気の理由だっただろう。
同じく人気のブランドCOACHに買収されていたのは、今回のことを機に
知った。
その創業者であり、デザイナーであるケートスペードがマンハッタンの自宅で
亡くなったとの報に接し、驚いた。
このブランドといえば、いつも応援してくれている仲間が、数年前の誕生日
だったか、アメリカの通販で入手したとのことで、なんと観覧車のプリントが入った
珍しいバッグを贈ってくれた。
「マーサさんの好きな絵が入っているからね。雨の日にも使えるしね」と。
このとき、NYのこのデザイナーを改めて素敵だと思い、愛用させてもらっている。

そのデザイナーが・・。しかも、ほとんど同い年であった。正確にいえば11か月ほどの
お姉さん。
55歳での死。ここで人生を終えるとは・・。
一見、華やかなNYの、デザイン業界の・・と考え始めるときりがないが、
間違いなく、このブランドは彼女がいなくても名が消えることはないだろう。
手が届くおしゃれ。この実現は素晴らしい功績だ。
多くの女性を幸せにした。素晴らしい仕事をされた。
今は、安らかな眠りを祈りたい。

この哀しみを消すかのように、今日もNYのタクシーたちはクラクションを
慣らし、救急車はサイレンを鳴らして、渋滞から脱出しようとしているのも
とてもNYらしく映った。

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