年老いた母ではあるが、まだまだ行動的だ。
自動車免許はもたないが、重いリュックを背負って、自転車にのって、電車やバスにも
乗って、ひとりで行けるところは出かける。
旅行は大好きだ。
ある日、そんな母と待ち合わせする。
雨が降っており、心配していたが、予定よりも早く待ち合わせ場所に着き、
私を待っていた。
「早かったね」
「うん、いつもと違う駅に自転車おいて、そこから電車に乗ってきた。
次いつ来るかわからんかったから、駅にいる女子高校生に聞こうと思ったら
イヤホン付けて、人の話なんか聞くという感じじゃなかった。」
「なんか聞いたら、怒られそうで、怖いわ。最近は何されるかわからんし。
恐ろしい世の中になったわ」
と母はつぶやいた。
そう、周囲に困っていそうな人がいたら、「どうかしました?」
とか声かけたらいいのに・・・。
今はそういう世の中ではない。聞かれる方も警戒気味である。
怖くて聞けない世の中になって、いいことはない。
まちの人同士が、助け合って困らないようにできるのが、いい社会なのに。
こんなことを思っている間に、
まさかの痛ましい事件が新潟で起きてしまい、
とても悲しい。
怖くない世の中になるように、どうすればいいか?
社会の時計を逆戻ししたいぐらいだ・・。