「わしが送らなあかん。」

母とはふた回り違うので、もう78歳。9月になれば、70代最後の誕生日を迎えるだろう。
父との関係とは、微妙な感じだ。
夫婦とは長年連れ添うとこうなるのか?は、夫婦ごとに違うため、比較できないが
日々の口喧嘩は健康のためのレクリエーションだと思うようにしたいほどに、日々
言い合って、お互い疲れ合っている。
ま、時々は仲良く過ごしているようでもあるので、犬も食わぬ老人の痴話げんかとして
放置している。
そんな母は、最近、毎朝のメールや私といるときに
「まだ死ねへん。わしが送らな、みんなに迷惑かかる。」
と何度か言うようになった。
父親をあの世に送りだすまでは、しっかりしていないといけない。
という意味だ。
そして、言葉だけではなく、心底そう思って、気丈に生きているような気がする。
そう思うと、この夫婦は本当に一対なのかもしれないと思えてくる。
「あんたたちに、迷惑がかかる」
と、母が自分がいなくなったら・・・を想像していることも切ない。
「そうね、何でもいいから、元気で長生きしてね」
送らなあかんのは、私の仕事。そんな話をしたことがなかった子供時代が
ちょっとだけ懐かしくなる。
もうすぐ母の日。あと何回?まだまだ

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