若き日の悩み、今はどう?

hyoushisoudanshitsu新潟県の学生向けフリーペーパー「カットインキャンパス」の紙面に毎月「コミュニケーション相談室」というコーナーをもたせていただき、気が付けばまる4年が経過。これは新潟県内の各学校や主要店舗に設置、発行部数も1万部というから、学生にはかなりおなじみの媒体だ。毎回2つの悩み相談ということで、100本に近い相談に対応してきたことになる。過去の読者アンケートではこのコーナーが一番役になったと言ってくれた声もあり、実際に誰かのお役に立てて何より!とうれしく思う。それに加え、ラジオ番組「愛の元気人」でも同じタイトルのコーナーを担当、違う若者たちの悩みを毎回取り上げているが、この5年間でその倍近い相談に対応してきただろうか?相談内容は本当にさまざまだ。「店で洋服を試着した後、断るときうまく断る秘訣は?」「隣の人の目ざまし時計がうるさくて毎朝困っているけれどどういえばいい?」「誘われたときのうまい回避術は?」「冗談がすぎたときの対処は?」「SNSに上司が友達申請してきたときは?」などなど、実際に若者たちが悩んだり、困ったりしている様子が目に浮かぶ。
ああ、自分も若いときはこんなことに悩んでいたかも?ということもあるが、デジタル社会に生きる若者ならではの悩みもあり、時代の移ろいも感じる。彼らの中にはこのたび成人した人たちもいることだろう。学生のうちに悩めることは大いに悩み、その経験をもって社会人になることをすすめたい。悩むのは一生懸命生きている証しだから。
若き日の悩みを思い浮かべ、半世紀生きてきたから、こうしたらいいのでは!と言える部分もあるが、違う意味でコミュニケーションの問題は消えることなく、いくつになっても課題が残る。ちゃんと人と関わり、しっかり対話し、相互理解し、元気に生きたい。みんな、それぞれ自分のことを理解してほしい、認めてほしいと思い生きている点では共通だ。
自分の経験が少しでも、若者たちの明日へのヒントになればうれしいと、心を込めて今年も答えていきたいし、自分自身もそこから学ばせていただきたい。

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