世界中で好きな場所のひとつは、空港や駅だ。いろんな人が行きかうのを見ながら、それぞれの人生を勝手に想像するのが面白くて仕方ない。一度にいろんな人を観察できるという点で最高の遊び場でもある。
今回、ヒューストン空港で搭乗を待つ間も、ずっと人々を見ていたら、コートを来た紳士がゲートに現れ、きっと医者か学者だな~。とまたもや想像。ちょっとシリアスな感じがいいじゃんと思ってみていた。先にその人は搭乗、VIPなんだろうなドクターだから。。と思いあとでこちらも搭乗。すると、なんと彼はキャビンアテンダントだった。そうか、スタッフだったのか、やっぱりアメリカの航空会社にはいろんな人が働いていて面白いな~。彼のホスピタリティはなかなかグッド。各席を周り挨拶もしている。そして、私にも名前の読み方をたずね、「I am BOB 」と自己紹介をした。あ、簡単な名前だからすぐ覚えられそうだと思いながら楽しく観察していた。さっき学者と思っていたのが面白くて、その記念にと撮影を求めたら恥ずかしげに承諾。そのときの1枚がこれだ。食事サービスが終わってから、機内が暗くなった。そのあと、彼は私の席に近づいてきた。「なんだなんだ?」彼は席に横に座り、
同じ目線で話しかけた。どうやら、こちらが気が付かなかったことで、何か行き届かないことがあったとかで謝っている、そして私と隣に座っていた女性(シアトルの人で、旦那の転勤の準備でグアムに行くらしい)の二人の笑顔に救われた。といって、何度もサンキューといい、そして泣き始めた。「どうして泣いているのだろう?」わかりづらい英語だったので、その隣の女性のサポートも得ながら一生懸命に聴くと、どうやらまだこの職場は最近変わってきたばかりのようで、その直後に一人の知人(お客さん?)が亡くなった、そしてほんの最近も1名亡くなり、自分はその人を助けることができなかった・・・そんなことがあり、落ち込み元気がなかった・・・のに、二人の笑顔を見て救われた・・・といって泣いておられたようで、ああ、そうか。彼も大変な時期を乗り越えてこられたんだなということと、たった一人か二人の客の普通であるけれども、ちょっと笑顔交じりの返事だけで、救われたりすることがあるんだなと内心、驚いた。こちらは何も事情も知らず、普段どおり接していただけだったが。
このBobは、本当に親切ないい人だ、そして真面目な人だ。私は冗談交じりに、あなたを
空港でドクターだと思いましたよ。と言ったら笑っていた。
成田に着く直前に、写真をメールするからといったら、ペーパーナフキンにアドレスを書いて渡してくれた。
情感豊かな人はなぜか信頼できる。嘘がつけないだろうから。Bob、またいつかお会いしましょう。元気にがんばってくださいね!
笑顔が知らない人をも勇気付けたり、元気づけることができる。笑顔のパワーは素晴らしい。
「I am Bob!」そして笑顔の力で。
カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク