尊敬し、目指したい女性の名はテレサ。
その一人は、歌手のテレサ・テン。中国名では鄧 麗君(テン リージュン)。
子供のころから、ちょっと年上のテレサは、歌のうまい憧れのお姉さんのような
存在で、彼女のヒット曲はしっかり覚えた。なぜ、こんな悲恋の、不倫の曲が
多いのか、それがまたよく似合う。
本当の彼女は、芯のしっかりした強い女性だったが、あの見た目のかよわさ、
清らかさから、歌う曲を通じ本人自身とは違うキャラクターが出来上がったのだろう。
何度も追悼番組など拝見しているが、私自身、30代後半からの10年間、
何かあるたびに、テレサのお墓を訪ねてきた。
台湾とのご縁ができ、その感謝と報告に・・・。
しばらくご無沙汰していたが、最近、久しぶりにテレサの生涯を伝える番組に接し、
あるインタビューにいたく感動。
結婚についてである。
「・・・結婚はしない。結婚はカタチのこと。私はカタチより、愛、気持ちの方が大切と
思っている。だから・・・」
フランスに渡ったときのフランス人の彼とのことを聞かれたときの答えだった。
それをきいて、
ああ、テレサも同じ結婚観であったのだ。と、彼女をより一層愛おしく
思った。
台湾生まれのテレサは、香港で自分の世界を開いた。
それは、自由で可能性に満ちたアジアのNY的存在であったから・・。
もし、いま、テレサが生きていたら、今の香港を、どう思うだろうか。
急に、久しぶりにテレサが眠る、あの金宝山に行きたくなった。
話しかけたくなった。
やはり今年は自分のルーツをたずねることになっているようだ。