白い町に赤い人。

大雪の連日・・。交通渋滞もままならない状態であるにもかかわらず
連日、予約どおり企業さんたちが時間にやってこられた。
この悪天候にもかかわらず予約は定員をオーバーし、
普段より多い企業さんとの面談が組まれており、
まあ、こんな異常寒波であるし、1社ぐらいキャンセルが出ても不思議ではない。
あまり遠方から来られる方には「無理しなくていいですよ」と事務局より事前確認を
してもらうが、「いえ、行きます!」とすべて予定どおり。
みなさん、大幅に遅れることなく、長靴を履いて、白い息を吐きながら
登場される。
「まあまあ、こんな大雪のなかを、ようこそおいでになりました」
挨拶は雪が枕詞だ。
雪かきをして、車が走れるようにして、真っ白な視界のなか慎重に
運転をして、危険な思いをしながらたどり着いたみなさん。
そして
貴重な時間を無駄にしないぞといわんばかりに、熱心に話をされ、聞く。
1時間の面談の中で、すっかり打ち解け、興奮もされ、顔色も赤く
なってきて・・・。外は白、中は赤という感じのいい熱気に包まれる。

「ああ、いい刺激もらったわ」
「すごい納得、来てよかったわ」
「あ、びびっと来た。それ、いただきますわ」
「わくわくしてきました!」
「もう、終わりなんですか。」
と、みなさん笑顔で帰られる。

新潟へ出稼ぎしている身。自分にここでできることを
せっせとする。できることは皆さんに火をつけること。

次々おいでになる企業さんとの面談を終わると、もう夕方。
でも、今回は外は真っ白で、まだ明るい。
「ああ、楽しかった!」
担当者と一緒に、今日お会いした企業さんのことを振り返りながら
自分たちの仕事自体が楽しかったと、幸せを共有するひととき。
駅まで送ってもらうこの瞬間が実は私にとって安堵の時間。

いろいろ惑う日々であるが、白い国越後に、元気を運ぶ、
刺激と届ける赤い人。

やる気が湧いてくる、いいお手伝いを、求められる限り。

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