インバウンド強化、目標数値にばかりこだわる人たちの
おかげで、外国人観光客がぞろぞろと日本にやってきている。
東京でもその現象に辟易し、京都ではそれより前から
気になっていたが、今もその混雑ぶりは変わらない。
決して、はるばるやってくる観光客のみなさんには
罪はないし、歓迎の気持ちはもっているが、
それに向けての受け入れ体制、環境整備が整っていない
ことについての危惧をずっと抱いている。
京都の市バスでは、大きなスーツケースをもって乗る外国人が
多く、荷物も一緒に運ぶような状況。
一般市民が乗れないこともあるという。
実際に、久しぶりに京都の市バスに乗ってみて、
混雑の実態に違和感、不快感も抱く。
平日の午後・・・こんな時間も混むのか・・・。
市民の足がこういうことになっているのか・・。
インバウンドが市民生活を圧迫している・・・
このことを言い出しっぺの人たちはわかっているのか?
次に京都でタクシーに乗る。
「外国人の利用は増えていますか?」
「基本的に、欧米人はお金使わないですわ。
タクシーも乗らんし、バスで移動ですわ。
食事もマックとかコンビニとか
そういうので済ませているようですよ。
お金使うのは、アジア系の富裕層ぐらいですかね」
確かに街には大きな荷物をもった欧米人、そして
中東方面のグループがまとまって歩いている光景も
珍しくないし、駅前にあるコンビニのレジは行列だ。
そして、京都に住んでいた四半世紀前に、
憧れであった 歴史あるレストランに
久しぶりに足を運ぶ。
四条鴨川界隈にあるロシア料理、あるいは中華料理の
お店。いずれもその存在、 とくに年配の方には
なじみの由緒あるお店。これぞ、THE 京都!という老舗と
いうこともできる。
立派な建築物でもある中華料理店。
著名な外国人建築家が設計した。
維持が大変だと、一目見て、心配もする。
そのうち、世界遺産になるのでは?
その店内。お料理やサービス。
これはおそらく、古き良き時代のまま
のような・・・・。
ずっと京都の、一等地の・・・という
イメージに支えられてきたが、
こういったところには、海外の観光客は
来るだろうか?
また国内からの観光客にとってはどうだろうか?
一歩外に出れば、安くて美味しい店が
たくさんあるが・・・。
美味しい店は、時代とともに変化し、
しのぎを削って、お客さんに満足され続ける
店だけが生き残る。
そういう意味では、
東京は競争の数も多く激しく、変化のスピードも速い、戦う市場。
そこで生き残るのと、
長年京都ブランドで支えられ、生きていくのとは??
「京都どすえ」
と言っているだけでは、やがて終わってしまう・・。
今や、京都にもいろんな「外資」が流入してきているのだ。
今回、古き良き時代のまま・・を維持しようとしている
店たちを見て、
京都の将来が心配になった。
決して、あぐらをかいているとは思わないが、
いつまでも、古き良き京都ではないのだ。
という現実の厳しさを感じざるを得ない。
個人的には昔のままの、京都が大好きだ。
今は、違うKYOTOになっている・・。