今年は、あの田中角栄の生誕100周年だそうだ。
75歳の生涯。ということは、もう亡くなって四半世紀が
経つことになる。
私は彼の死後に、新潟に仕事で通うようになり、
この政治家の偉大さを改めて知ることになった。
高速道路を行き来するとき、何度となく
「なんと立派な道路はいっても、これは田中角栄のおかげで・・」
との声を耳にした。
日本列島改造論は、まさに田中氏の政治理念が結集した一冊だ
そうで、その思想をまさに具体的に実行した。
戦後の日本を立ち上がらせるために・・。地方が元気になる
ように・・・との思いを込めてのインフラ革命だった。
確かにとくに、新潟県内の高速道路事情は大変立派で、
私自身も大変感謝している。おかげで雪の日も安全に移動が
でき、仕事ができる。
今も多くの県民たちが、「角栄さんのおかげだ」と感謝している。
政治家としての最後は残念な結末になったが、
角栄氏が遺した、政治家最後の言葉には、ふるさと新潟を強く
思う言葉が冒頭に出てくる。
雪国の新潟、不便な新潟に住む人たちの暮らしをなんとか
したい、なんとかするんだ。という気持ちがあふれる人だった
ようだ。
交渉力もあり、戦後日本の海外との関係を回復された実績も
素晴らしい。
とくに日中国交回復の実現。
昔お世話になった、上海錦江飯店がその調印式だったという
のも今や懐かしい話。
隣のおやじ・・という存在だったと、角栄を取材してきた
記者たちは親しみを込める、
「今、この時代に生きていたら・・」
という言葉にも共感する。
政治家とは・・・。こういう人のことだ。
もちろん清濁あり、善悪も見え隠れ・・・それぐらいでなければ
つとまらない仕事かもしれないが、
人間として、世襲ではなく、ゼロから出発した一般人として、
ああ、人間努力すればなんでもできるんだ。
と思わせてくれる人のいい例だ。
生きておられたら、一度会ってみたかった。
柏崎に記念館があることを知る。
ぜひ春になったら訪問してみたいし、
日本列島改造論もぜひ、読んでおこうと思う。
大物。
愛されるリーダー。
自立した存在。
今の時代は・・・。
昭和のパワーを今ふたたびと
強く願う。
今日も雪の新潟、高速道路を多くの車が行き来
していることだろう。