御年賀は、マイ名刺

自分を支えてくれている多くの人たち。そのなかには、もちろん宅配便のドライバーも含まれる。出張の多いわが荷物を正確に、ちゃんと配達してくださる。お金を払っているから当たり前ではなく、重いのに申し訳ないな~といつも思うが、あつかましく助けていただいている。
出張中、携帯に電話がかかるときもある。「あ、ヤマトですけどー、冷凍品届いていますけど、どうします?」「あ、そうですか。じゃ、土曜午前にまとめてお願いしますわ」「了解っす」そこまでしてくれる人はあまり多くない。とにかく、てきぱき文句も言わずに・・・尊敬のドライバーたち。新年の初荷物、これも大変重く、大きかった。それを笑顔で配達。
「今年もよろしくお願いしますね。新年早々、重くてごめんなさいね」「いえ。えっと、名刺作ったんで」とちょっと照れながら1枚の名刺を渡される。「へ?運転手さんみんな名刺もつことになったんですか??」「違うんです。個人的に自分のをつくったんです。」と顔入りの1枚の名刺を渡された。「へえ~。すごいですね。素晴らしい!もらっておきますね」と受け取る。あとで、よく見ると本当に個人の名刺だ。所属する勤務先ももちろん書いてあるけれど、会社の住所でなく個人の連絡先、そして裏面には、その方がやっている活動一覧。これを見て
これまたびっくり。さまざまなボランティア活動、認知症やお年寄りを支える活動もされているご様子。なぜ、新年に彼がマイ名刺を作られたのか、そしてそれを全配達先に渡しているかどうか?など疑問はあるけれど、確かなのは、私がいつも感心していた彼の仕事ぶりには裏付けがあったということ。いろんな活動をされている方だから、てきぱき、人の立場に立ってできるんだな。だから、ついつい思わず時々差し入れしたくなる・・そんな人だ。
思わず、彼に年賀状を書いた。せっかく大切な名刺をくれたのだから。「名刺をいただきましたので、出してみました。おかげで安心して出張に出られています。今年も、仕事も活動もがんばってくださいね。」ドライバーという顔だけ、荷物を出すお客という顔だけ。その出会いから少し見え方が変わる1枚の名刺。サラリーマンでも、マイ名刺。きっと彼の新年のテーマだったのだと思う。お互い、自分らしく、名刺に恥じないように、がんばりましょう!

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