タクシードライバーという仕事は興味深い。
個室の移動。限られた時間でコミュニケーションを図ることが
可能だ。
お金さえ払えばどこでも連れていってくれる、
その人次第で、その移動時間が楽しくなる。
ついつい、愛想悪い人でなければ、いろいろ聞いてしまうので
短時間ではあるが、いろんな人生を垣間見ることができ、
勉強にもなる。
とくには、海外に出たときや出張先でのタクシー。
印象深かったのは、まず、アメリカのドライバーたちだ。
陽気で英語が達者な人、或いは上達したい人は積極的に話しかけてくる。
聞いたこともない国から来ている人、アフリカや中南米の
家族のために頑張って働いている人。
以前シカゴで乗ったアフリカから来たドライバーは
イスラム教のことを細かく教えてくれ、なんとコーランまで
少し歌ってくれて、大変驚いた。日本でなら読経するドライバー
というところ?会ったこともないけれど。
以前、都内の移動では、悩み相談室みたいになって、離婚間近の
人の悩みをきいたこともあった。
ドイツのボンでのドライバーとは、哲学の話で盛り上がった・・。
N放送局で、世界のタクシードライバーの番組を
やっていたのをみて、NYのドライバー達を懐かしく思い出した。
多くのタクシードライバーの共通点は 彼らは新たな夢を
もっているということ。
ここでがんばって稼いで、〇〇をしようという夢がある。
あるドライバーは母国バングラデシュに貧しい子供たちのための
学校をつくるのだ。と目を輝かせていっていた。
日本の政治家絡みの学校をつくりたい・・・とは何かが
違う。
今の仕事をしながら、自分の夢に向かう。
この生き方、一見ストレートではないかもしれないが
大変と思うが、夢をもって生きている、仕事をする
ということ自体が素晴らしく応援したくなる。
この新年、このドライバーたちのインタビューを見ながら
私の夢は?
改めて問う。
これをしたい。明確な夢。
これを持つことで、目の前のこともがんばれる。
世界中のタクシードライバーたちが、元気に安全に活動され
それぞれの夢に向かうよう、心から応援している。