中国の「トイレ革命」

革命。この言葉は歴史上のいくつかの事例をみれば、血を地で洗う、そんなイメージもある。
いずれにせよ、命を懸けて、社会を革新的に変えるという、ものすごい決意と結束、行動力を
もってなされる、重厚な活動を指す・・・そんな感じだ。
すぐ思い出されるのは、フランス革命。絶対君主の世の中から、共和制へ・・。
何百年経っても語り継がれる、そんなレベルの変革のことと思っていたら、
最近、わが国でも「革命」という言葉を使う場面があるようで、なんだか大げさな感じで、
それが、革命?と思っていた。
そんなところに飛び込んできた中国のニュース。なんでも「トイレ革命」だそうだ。
中国に初めて出張した25年前ぐらいのこと。大連だったか。
ホテルのトイレは、かろうじて水洗ではあったが、個室ではなく・・・今から
思えば信じられないトイレであったし、駅なども然り。
その後、上海や北京に行くと年々トイレもきれいにはなってきていたが、使う人の
マナーが悪く、困惑することも多かった。
どうやら、中国は経済の発展とともに、トイレという町のインフラを、国を挙げて
改革し、イメージアップを狙っているようだ。
あの大国が、国を挙げてやるといったら、やることは知っている。
恐ろしいほどのリーダーシップを発揮できる国家だ。大切な歴史物を破壊し、大きな
道路をつくること躊躇しない。
ということからも、今回のこのトイレ革命は、もしかしたら、中国現代史上、名を
残す取り組みになるかもしれない。
ここで、また経済活動も活発になることだろう。
快適なトイレ。これはとてもいいことであるが、
どうぞ、マナー向上も革命の一環としてぜひ、お願いしたいところだ。

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