巡礼の地、長崎になんと、神の島という名の町が存在するのを知った。造船の町でもあり、小さな漁港もあり、釣り人もいる。グラバー邸がある長崎市街を向こう岸に眺める、静かな静かな町。
そこを知ったのは「神の島教会」という教会があるということから。大浦、浦上といった天主堂に比すれば観光客もほとんどいない、静かな教会だ。アイランド オブ ゴッドか。この世に、神の島という町があるとは。この教会こそが、町ができる中心的存在だったのであろう。高台にある真っ白い教会にあるマリア像の優しい美しさに思わず手を合わせ、あたりを見下ろすと、海に向かって建つ大きなマリア像を発見。なんだ、あれは!と、吸い寄せられるように近づいていく。すると、なんとこの教会の人々が、フランシスコ・ザビエル渡来400周年を記念して大正時代に建てたマリア像を1980年代に再建したものであった。100年以上前に、ザビエルの功績に感謝し、また大航海時代の難行をたたえ、この像を建立された人がいたということに胸が熱くなった。100年前の記念碑もそのまま残されている。ちょうど1年前に見たリスボンの大航海出発の地、そして今回発見した大航海の着地点のひとつ。偶然とは思えないザビエル縁・・。今年も、心の大航海を目指せ!という天のメッセージかと勝手に妄想した。
神の島で見つけた、大航海の足跡
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