最近、とあるラジオドラマ作家の先生が興味深い話をされた。
書こうと思う人は、頭の中で、自分のネタを「収納する場所」を作ることが大切。
それは、「クローゼット」ではなく、「冷蔵庫」として考えると
良いとのこと。その自分の冷蔵庫の中の管理・整理をすることが大切だ
というお話しだ。
冷蔵庫に入れるべきネタ(情報)は、
1.毎日使うもの・・・頻繁に出し入れ
2.新鮮なもの・・・時々入れ替え
3.冷凍品・・・ずっと保存されている 時々解凍する
の3つに分類されるとのこと。
書く素材を野菜や果物に例えて、冷蔵庫に収納する
という発想はなかなか、それこそが、私にとってまさしく新鮮だ。
とくに気になるのが、「冷凍品」だ。
人はそれぞれ、幼いころの思い出があり、あるものはトラウマになったり
あるものはうれしい思い出として心の隅にあったり・・
普段思い出すことがないものを、「冷凍品」と位置付ける。
使わなければ、ずっと冷凍品のままであるが、これを時々解凍して
その中身を確認することで、各ネタとして使えたり、大切な
テーマになったりすることもあるという話。
冷凍品こそが、自分のヒストリーの中から生まれた
自分にしかない貴重な素材だ。
言葉という素材は、今どきはとくにどんどん拡散し、流れていくし、
情報過多のこの時代、どの情報に触れ、どれを選び取り、自分の冷蔵庫に
収納しようと思うか、その選択自体が大変難しい作業だ。
難しいけれど、意識して、情報を自分なりにキャッチし、
整理し、活用する。
そのことに、しばし挑戦してみようと思う。
このネタ、情報の冷蔵庫は、世界にひとつしかないもの。
私だけのものになる。
どんな感性で、どんな経験で、どんな生き様で買い物をして、
保存しようと思うか、そしていつ、どんな風に料理しようと
思うか・・・。
面白い例えであり、わかりやすい。
いずれにしても、頭の中が腐らないように、気を付けなくては!