新たな生き方を進む。という気持ちで。

父親の半生は、車ありきの時間だ。
通勤はもとより、私のレッスンの送迎、そのほか、家の用事のために
欠かせない車。
父はみんなのアッシーくんであった。
車の運転。それは父の誇り高き、専売特許であった。

その60余年の運転生活を、このたび卒業した。
していただいた。というのが正しいかもしれない。
もちろん強制ではなく、あることがきっかけで、もうそろそろ・・
ということになった。
最近、逆走者を間近に見たこともあったせいかもしれない。
高齢になると、いかに運転が危ないか、そしてそのことで
残りの人生や家族を狂わせるか・・。
珍しく静かな話し合いのもと、父は了解してくれた。
そして、気が変わらぬうちに・・・の返納。
これから、新たな毎日がはじまる。
少々不便ではあるが、もともとなかった。と思えるように
早く新たな環境に慣れることがとても大切だ。
父に寂しい想いをさせないように、これもあり!と
思ってもらえるように、いろんなコミュニケーションを
とっていこうと思う。
大きな事故を起こす前に、人様に迷惑をかけないように。

心配ごとをひとつひとつ取り去って、安心して
残りの人生を楽しく生きてもらえたら・・というのが
今の一番の願いだ。

年だからと落ち込むことなくよう、一生、前向きに
楽しく生きていけるように。
そんな人生づくりを応援したい。
気持ちの切り替えには、ひたすら感謝と称賛、尊敬。
人は周囲の応援から、元気になれるはずだ。

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