9月17日の長崎そとめコンサートの前日、会場に下見と打ち合わせを兼ねて、現地に向かった。
ここにある写真は、
コンサート当日のお客様の食事風景と、今回お世話になったシスターのお話しの様子のものであるが、
このシスターとの出会いが、今回のコンサートへの決断になった。
俗世間で迷いながら生きている私のような人間には、まっすぐに清らかに生きておられる方の生きざまが一番の
教材だ。
前日、コンサートの打ち合わせをしながら、シスターがご自身で作ったジャムや紅茶を「ド・ロさまのお恵みです。私が
つくったものですが・・」と言いながら、素朴なパンと一緒におもてなしてくださる。パンもこちらのお仲間の手作り
のものだ。
シスターは五島の出身だそうだ。中学を出られ、すぐその道に入られたという。
五島と、この外海は、隠れキリシタンの行き来ということで、大変関係が深い。
「シスターはえらいですよね。人生をこの道に託されて・・私なんか、足元にも及ばない生き方です」
と言うと
「そんなことはないですよ。最初にこの道を選んだのは確かに自分ですが、そのあとはすべて神様が仕事を
与えてくださるのです。もちろん迷いや悩むことがあっても、神さまが見ていてくださる、一生懸命やれば
喜んでくださると思ってやるだけですよ、仕事は与えられるものですから」
と笑顔でおっしゃる。
いろんな修行をされ、勉強され、信仰の道を歩んでこられたのだ。
仕事は与えられる。そうか。一見、自分が選んでいるけれど、実はもっと広い視野で、俯瞰して
自らの存在を問うてみれば、決められている、授けられていることを自分が選んだと
思っているだけなのかもしれない。
信仰あり、なしを別として、
一生懸命、純粋に生きている人は美しいと思う。
時々、違う世界で生きる人と会い、話すのが好きだ。
素朴に元気にまっすぐに・・。今回もおだやかでありながら、背筋が伸びる至福のときを
いただいた。