「なんで、ずっとハイテンションなんですか?」

セミナーや講演など人前でお話ししたり、パフォーマンスをする仕事では、
とにかく、そのときは伝えるべきこと、伝えたいことをいかに伝えるかを
工夫しながら、何度も何度も推敲、その時その時の観客、受講者を見ながら
話したり、演じたりするのだが、とにかく毎回、一生懸命やる。

こちらは何十回、何百回やっていようが、お客様は毎回新しい。
また内容も変わる。同じことを言うにしても、相手が変われば
少しでも変えようとする。
いつも同じことをずっとやっていては良くない。
ある意味、自分になれ合いになってはいけない。
相手が変われば、毎回「初めて」なのである。

今回もある製造業の組合での講演機会をいただいたが、とにかく一期一会で
臨んだ。構成も自分なりに工夫、参考になる企業事例も用意したく、
周囲の協力も得ながら、オンリーワンのコンテンツになるよう準備した。

おかげさまで、受講者のみなさんに熱心にお聴きいただき、協力いただいた
発表企業のプレゼンも含め、全体的にうまく収まったと一安心。
その後の懇親会で、ある受講者から言われる。
「あのー、すごいテンションですね。ずっと最初から最後までハイテンションですね。
なんで、そんな風にできるんですか?疲れませんか?」
そう、話を聞くだけでなく、この話しぶりとか、話し方とか、自分の様子を
観察されることもあるのだ。
内容だけでなく、見た目というか、こちらが発信するすべてが相手には
見られるのだ。
「こういう仕事ですから、伝えることが仕事ですから、伝えたいと思うと
こうなります。またこれが自分のスタイルです。
お客様にそれが伝わり、喜んでもらえたらそれが次へのパワーになるので
疲れより、喜びが多い仕事と思います。その喜び、やりがいがテンションに
つながるのかもですね」
という感じの答えをした。
日々一生懸命営業をする、話をするというのは駆け引きであり、疲れる。
だから、休日は引きこもりたいぐらいだ。とその方はおっしゃった。
よくわかるな~。一生懸命とは本当にパワーを放出するのだ。
ハイテンションと思っていないが、ハイテンションに見えるんだ。
と、自分のパフォーマンスを改めて振り返り、どう見られているか、
どう見られるか。そのことはコンテンツと同じぐらい重要であることを
改めて確認。
見られる、聞かれる、そしていいことを吸収していただく。
ますます磨かねば。
テンションのキープ。無意識だけれど、この見えない温度が伝わっているのだ。

お客様が何を

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