行楽しない夏も良し。

思えば東京の連休は普段より静かで好きだった。
最近は、その時期も多くの内外からの観光客で人の出入りが激しく
すっかり様相が変わった感じ。
人が出ていく、電車のすいた・・あのほんのつかの間の静けさが、ゆとりで
深呼吸をしたものだ。
この夏は、東京ではなく名古屋を中心に過ごす。
しかも行楽はしない。静かに普段通りの生活をしながら出張の仕込みや
雑事を普段どおりに過ごす。
テレビでは渋滞だ、どこそこは大賑わいだと、恒例行事のように報じているが
じっとしている限りは、穏やかで普段通りの時間も、なぜかゆったり流れていく。

母に朝メールをすると、
まだ6時台だというのに、自転車で隣町の親戚のお墓へ向かっているという。
ああ、そんな夏の朝もあるのだ。
暑くならないうちに、お墓参り・・。
彼女にとっては特別なことではなく、普段通りの生活だ。

なんだか今年の夏は静かに過ごしてみたい。
実は、そんなことがとても心地よく、贅沢だということを
改めて気づく。
決まった休みの時間に大移動をしなければならない人たち、
とくに世のお父さんたちは、
この休みこそ、お疲れの時間ではないかと毎年思う。
あと1日、2日自分だけの休みもとれたらいいのに・・と
他人事ながら・・。

それに比べるとラクチンな行楽なしの休日。
仕事もはかどり、充実感もあり・・・
そして1日過ごした後は、
美味しい野菜に、ちょっと好きなシュワシュワ系のお酒が
あれば最高の締めとなる。

夏は静かに。
もちろん冷房のある今日だからこそ、言える贅沢である。

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