とても流行っている整形外科をみつけた。
いつも、いつも混んでいる。
足ひざ。腰が痛くなるシニア層には語らい・交流の場?
であり、若いアスリートたちが多数通う、まさに老いも若きも
頼りにしている病院だ。
とにかく混んでいる。
朝8時半から受付であるが、8時前から行列ができる。
やっと、その混雑ぶりに慣れ、いかにそれをかわしながら
うまく利用するかがわかってきた4回目の通院。
混んでいるため、待ち時間があるため、よくよく観察する。
こちらは先生の腕も良いが、リハビリの設備の充実が売りのようだ。
医療機器がかなりそろっており、しかもそれらの機器は基本、患者が
自分で操作しながら、治療する。
最初は操作を教えるが、「はい、この画面、写真撮っておいてください」
とスマホが必要なリハビリ。
セルフケアを推奨しているのか、人手不足か両方だろうと思いながら
この方法にも慣れる。もちろん理学療法士らの指導もなかなか充実している。
そんな大賑わいのリハビリ空間をさらに活気づけているのが、見た目70代の
リハビリ助手の民子さんという女性。
見た目は、私の母親と変わらないが、とにかく元気に、常連さんをはじめ
新患にも、声をかける。
うまくリハビリができているか、できていなければ手助けをしたり、
待っている人に声をかけ・・。
感動したのは、8時半の診察時間直前に、その人の発声練習が聞こえてきた。
「おはようございます。大変お待たせいたしました」
病院で、そんなことをやっている人は初めてみた。
私は民子さんをずっと注視するようになった。
「素晴らしいですね。元気いっぱいの応対で。」
と声をかけたら、民子さんは、恥ずかしがって
「大きな声でごめんね~。でも小さい声でやっててもね~」
そういいながら、私の電気治療をサポートしてくれる。
母親と同じ世代なれば、この方ご自身、腰や足も痛いかもしれないのに・・
お見事なお仕事ぶり。
負けていられないな。
きっと患者さんの多く、そしてスタッフたちもこの民子さんの存在に
いい影響を受けていることだろう。
病院を好きになる、信頼するきっかけは、こんなところから。
技術ももちろんであるが、「人」は、業界を越えて最重要ファクターである。
「大声でごめんね~」の元気が一番。
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