会社員時代の上司たちは、もう80代後半になられる。
健康状態も心配で、お会いするたびに、今度いつ会えるか
また元気に会えますようにと祈りたくなる今日この頃・・。
久しぶりに京都でもっともお世話になった元上司に
お会いする。
蕎麦をいただきながら、コーヒーをいただきながら
お互いの近況を語る。
が、どうしても元上司の口から出る話題は、近隣関係者の
消息、健康状態についてが多くなってしまう。
そんな話題から一転、昔の仕事の話を切り出してみる。
私が20代のとき担当していた、某地方銀行が発行していた
名画カレンダー。A6サイズの小さなカレンダーで2か月分で
1シート。そこに世界の名画が印刷されており、裏には解説文。
このカレンダーの見本が先日荷物整理をしていたら、出てきた。
大切にファイルに入れて保管していたのだ。コピーライターと
してやった仕事がうれしくて捨てられずにとってあったのだ。
その絵画の解説文を書いていた。
その上司は、この銀行を担当されていた時代もあったため、
その名画カレンダーについて語り始めた。
そして当時を懐かしき、いろいろ語ってくれた。
この仕事はその上司が若き日担当されたものであり。先代から
受け継がれたもの・・。
40年ほど前、名画を企業のPRに使うなんて、なんて洒落たことを
どこもあまりやっていない時代から作成していたわけだ。
著作権をうまく利用しながらの提案。今はちょっとやり方に工夫が要る
時代になったが、それでもこの名画カレンダーは、今も続いているようだ。
この名画カレンダーという仕事について、
その仕事の最初の仕掛け人について、初めて聞いた。
へえ、そんな歴史があったのか。印刷会社の歴史のなかで、
提案営業というのはもちろん昔からあったわけだ。
その仕事に自分もかかわり、今も続いていることがうれしく・・。
現役時代には聞くことがなかった会社の歴史も改めて
知ることができ、こうした話題も悪くないと実感。
改めて自分がやってきた仕事のルーツや、
歴史を知る会話はかけがえのないこと。
何より、それを語る時の上司が若々しく見えるのが
嬉しい。
次も、ぜひ、昔の仕事の話を聞かせていただこうと思っている。