105歳の人生に幕が下りた。もっともっと110歳まで、いやもっとお元気に
ご活躍されると勝手に思っていた、医師の日野原重明先生が、亡くなった。
その後、追悼番組やいろんな情報に改めて触れることにより、
なんとあたたかな、人間的な、そして利他の心をもって生き抜いた方かと
頭が下がる。
実際にお会いしたことはないが、影響を受けたという方も多いだろうが、
私もその一人。何となく身近に思えるというのもその人のもつ、
強いパワーだろう。
先生は、よど号ハイジャック事件の飛行機に乗り合わせ、命拾いをされたそうだ。
その後、生まれ変わったつもりで、人のため、世のために生きると決心された。
お世話になった、心配していただいた方に感謝しながら、その恩を、求める人のために
生かす、尽くすとのこと・・。
ニードがある人、必要としてくれる人の役に立つことが、お世話になった方への
恩返しになるのだ・・という考え方。
素晴らしい。
そして、それを生涯やり抜かれた。
医師という仕事も、天職だったのだろう。
がん患者さんが、最後の最後まで。先生に励まされ、その生をまっとうされた・・。
人はいつか終わるものだけれど、その最後の日まで自分らしく生きることができるように
その応援を全身全霊でされてきた。
笑顔で、やさしさをもって、ときに叱咤激励をし、そして包み込み・・。
こんな生き方、できるかな。
音楽療法の普及にも貢献された先生には、その点でも強く深く共感する。
105歳まで生きたいとは思わないが、生きる以上、こんな風に人に
喜ばれるように生きたい。
まだまだ間に合う。これからでも。
先生の訃報は多くの人が悲しんでいるだろう、でも見習おうと、決意した人も
多いのでは・・。
ニードがあるところで役に立つ。
いい話、素晴らしい。
自分には何が残せるだろう、しっかり前を向こう。
日野原先生の安らかなる眠りを心より祈る。