たまには、若草物語のように?

久しぶりに妹と二人で話す。
この年になって、生涯のことを、きちんと語れる家族の存在はありがたく、
私にとって、妹という存在は世界に一人しかおらず、
親と等しく、また同じ親から誕生したご縁という点では
大切な存在である。

と、そんなことも若いときはあまり考えたことがなかった。
「若いときから、離れて住んでいたからね。」
そう、ねえちゃんは18歳で家を出てしまったから・・
妹の大切な時期にそばにいなかった・・・。
そのことが、いい距離感にもなっていたのかもしれないが
とにかく、最近は親のことやそれぞれの人生のこともよく話す
ようになってきた。
私がこれから、どんな風に生きようか、という話をすると
とても興味をもち、一生懸命に耳を傾ける。
「やっぱり、人に喜ばれる仕事がいいね。なんでもいいからさ」
と言いながら、最近、喜んでもらい自分も嬉しかったことを
話すと、妹は自分のことのように頷き、喜びをともにしてくれる。
そう、有名になるとか、お金を儲けることよりも、
まずは、人が喜ぶこと。
このことをするのがいいね。
もしかしたら、このことは親たちが無意識のうちに教えてくれた
ことかもしれない。

そう、いくつになっても、喜んでもらえる仕事。

よかったよかった、あんたに会えてよかった。
あんたのおかげで、長生きできるわ。

と近所のおばあさんたちが、私の演奏や話を聞くだけで幸せだと
思ってくれていることだって、大きな誇り。

いくつになっても、謙虚で感謝を忘れず、
そして、
一人でも多くの方に喜んでもらえることに心と力を注ぎたい。

と、妹との会話で、大切なことを確認できたことが
何より。

ときには若草物語のように、姉妹の時間を楽しむのも
良いかもしれない。

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