やっと約束を果たせた、日本海の宿訪問。

「必ず行きます」と、4年以上前から約束していた宿。
海が見える、魚が美味しいと、自慢気に明るく語るそこで
働くスタッフの熱心さにその企業をいつの間にか応援していた。
そして、そこの社長さんにもお会いして、社員たちがあこがれる社長とは
こういう人のことだ~と改めてその会社を好きになった。

そして、上越での初ライブでのお料理のケータリングも担当して
いただき、会社を挙げて応援していただいた。
その旗振り役であったそこの社長は、その楽しいライブイベントの
後まもなく、富士山で亡くなってしまった。
約束していたのに、行く前に社長が亡くなるとは信じられない
気持ちで1年半が過ぎた。
そして、やっとやっと、今回伺うことができた。

明るく迎えてくれたホテル・レストランのスタッフのみなさん。
社長がお元気なときに、いろいろ仕込まれた、おもてなしの工夫が
今も受け継がれているように感じる。
社員たちが、今もなき社長を心の師と仰ぎ、教えを守り、がんばって
いるような気がした。
「青木さん、やっと伺うことができました。遅くなってすみません。」
エントランスに入って、レストランの料理を前に、スタッフの笑顔から、
そして窓から見える日本海に向かって・・。すべての瞬間に、亡き
社長の存在を感じる。
この海の景色を見ながら、大好きな山のことも思っていたのかな。
ひとり、静かな日本海に向かって、亡き社長に感謝の祈りを捧げる。
夕日はまぶしかったのに、朝は静かだ。
日本海の海の朝が好きだ。

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