わが歴史を愛おしむ、ひととき

長年のたまった手紙をまとめて見直し、心に留めながら
感謝しながら、順次処分していく。
スキャンして保存しておくのも良いが、どうも私にとっての
情報とは、手触りとともに・・というのが大切なようで、
封書やはがきの大きさや手に取った感じも含め、思い出としたい
傾向があったようだ。
だから、心に残る手紙は捨てられず、長いモノは20年以上
保存してきた。
しかし、ここのところ年賀状は2年で処分し、今回は手紙類も
かなり整理をする。
スキャンもしないで、心に残しておくというかなりあいまいな
方法で・・。
そのなかで、自分を救ってくれた、支え続けてくれた一通は
今回も残すことにする。
いただいた手紙を拝見しなおして、多くの人がいっぱい「ありがとう」
という文字を書いてくださっていることに、改めて感激する。
これは、メールでかくよりも面倒で、手間もかかるのに、
いっぱいお便りをいただいたこの10余年。
ひとつの節目に向かい、この東京暮らし20余年で出会った人々を
思い出す。
間違いなく、東京に来たからで会えた人の数が、わが人生の
すべての出会いの数を上回っており、受けた影響も多大だ。

もう会えなくなった人、しばらくご無沙汰の方、その数も
多いが、間違いなく、刺激や発見を多くいただいたのが
この東京というステージ。

こんな機会がなければ、過去を振り返ることもしなかった。
いただいた手紙や、集めてきた資料をみながら、
うーん、それなりに歩んできたかなと振り返る。
たまには、過去をおさらいし、無事元気に過ぎ去ってきた
時間に感謝することは大切なことだ。

東京の空を、最近よく見る。
どんどん小さくなってきているような気がする。
初めて東京に出張したとき、当時の上司が言ったことばを
今、改めて思い出す。
「東京は、ほら、24時間ビルの電気がついているんだ。
これが東京だよ」
静岡出身で京都の会社へ就職した上司。もう亡くなっていると
風の便りで知ったけれど、東京出張をいつも勧めてくれていた。
そんな方たちのおかげで、転勤、独立・・・の東京時代に突入した。

すべての過去は今につながっている。
感謝し、感謝され・・。
こんなありがたき人生、ほかにない。

毎日毎日を大切に生きていこう。

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