ヨソモノが社内コミュニケーションの潤滑油。

ある企業さん。伝統的な木製の建築関連の製品を作られている。
10年程前に、その当時20代後半らしき若い女性が
その会社のPRをしたいということで、お会いした。
若い女性なのに、古風だな~。しかし、とんでもなく頑張り屋さんで
今どき、こんな純粋に仕事する娘さんは他にいるのかと思うほどに
本当にきまじめな人。
そして、そこの社長さんも仕事熱心な職人さん。
二人三脚でがんばってこられ、最近では職人さんも増え、若い女性たちの
入社も続いているとのこと。
そのお二人と、初めて一緒に食事をした。
神田で串焼きを食べたいというリクエストに応えて、知り合いの店で
合流。
食事もお酒も空間も良かったせいか、普段二人で話せない、なかなか
進まない、会社の今後の方向性についての議論が進んだ。
どうやら、ヨソモノがそこにいることで、客観的に時々口を挟んで
くれる人がいることで、気づきや頷きが増える。
そして、「よし、がんばろう」
と元気にお開き。
「おかげさまで、今日はいい話ができました。一緒にいていただいた
ので、普段できない話もできました」
と、社長からも、女性社員からも感謝された。

10年前に出会った彼女が成長し、次代を担っていくこと
それは部下をもち、組織を束ねる力を養っていくこと。そんな
段階に来たのだ・・。これからがますます楽しみだと思える
会食ミーティングとなった。

いつも一緒に仕事をしている少人数の会社であれば、
一人一人の距離が近すぎて、言わなきゃいけないことが
後回しになったり、改めての話がなかなかしづらいことも
あったり、家族のように言わなくてもわかるだろうというお互いへの
甘えもあるのかもしれないが、
ヨソモノが聞き役、突っ込み役、頷き役としているだけで
社内コミュニケーションは改善されることもあるもんだ。

だから、こういう仕事も必要なのだ。
ヨソモノだからの良さを、これからもじんわりと
発揮していきたい。

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