先日、山野草を描いている作家さんのミュージアムでその作品を
観たせいか、それ以来、各地にて道ばたに咲く花や草に、
改めて目がいくようになった。
花屋さんの店頭を飾る、美しき切り花や、鉢植えたちももちろん
好きであるが、商品にならない、売り場に並ばない野に咲く花。
ときには食用にもなるという、生活感も漂う花たち。
幼き頃、たんぼに咲くれんげ草の色が昔から好きだったから、
ピンク紫の色合いが好きなのか、おそらく自分の紫好みは
野花の影響かもしれないと改めて思う。
道端に静かに咲く、山道に咲く、ちっちゃな花たち。
誰かが観ていなくても、「私はここにある」と一生懸命生きて
いるような気がし、元気が湧いてくる。
野の花は、自分の力で咲いている。
強い存在だ。
美しい自立。小さな野の花から、最近改めて教えられている。
人の目に惑わされず、こびず、自分らしく咲く。
そしてそんな姿を見る誰かを、静かに勇気づける。
なんと、素敵な咲きざまか。
華やかなバラが似合うステージも好きだけれど、
自分自身はバラよりも、野花な生き方が似合っていそうであるし
より親近感を感じる。
がんばろう。小さくとも、美しき自立。