最近、近所の大学のオープンカレッジに参加し、頻繁に足を運んでいるが、
そのキャンパス内で気に入っているのが、会津八一記念博物館。
新潟出身の人であれば、あるいは早稲田大学で学んだ人であれば
ご存じであろうが、それ以外の人には知るきっかけがない。
私もたまたま、新潟に足を運ぶようになり、新潟日報という日本一の
地方紙に触れることになり、その存在を知るようになった。
が、まさかその氏の記念館が近所に存在していたとは。
もちろん学生利用のためであろうが、一般開放されているし、
一応今は少し授業料も払っているので、堂々と中に入らせていただく。
入館料は無料。
建物は明治時代にけんちくされた図書館を利用されており、重厚な
西洋建築に、氏が集めた東洋美術のコレクションはじめ、大学所蔵の
美術品の展示が不思議とマッチしている。
大学の芸術学部を設けたなど、興味深い。あいにく東洋美術への
関心はあまりなかったが、ローマに派遣された九州のキリスト教徒たち~
少年使節団などの絵や、長崎港の版画のコレクションなど、まさに
東西をつなぐ数々の歴史文化的な軌跡を見ることができ、
大変興味深い空間。
そこに、氏が書かれた、学徒という書がある。
面倒を見ていた学生たちに教えた学びのルールといったところか。
そこに心惹かれる言葉をみつける。
ふかくこの生を愛すべし。
かえりみて己を知るべし。
・・・との言葉。
氏はどこまでも現物主義であったそうであるが、現実、現物まさに
自らの五感から真理を導こうとした姿勢に感銘を受ける。
リアルなものからは、ネット社会では得られない生の感動や学びがある。
現物主義か。とても勉強になる新潟出身の偉人に感謝。
さあ、今日も深くこの生を愛し 生きるとしよう。