尊敬する二人の作家の背中を見て

遠藤周作は、生前もっとその活躍ぶりに触れてみたかった作家のひとりだ。
亡くなって久しいが、作品が古びない、これから生きる人々にも大きな
示唆を与え続けるであろう、普遍性をもつ文学者。
できれば、生涯のうちに、この作家の全作品を読み通してみたい。
できれば、長崎でそんなことができたら・・・と、
いつも長崎の文学館を訪ねるたびに、ひそかな夢を膨らませる。
そして、
今なお、現役で活動を続ける、五木寛之。
この作家は私が10代の頃、かもめのジョナサンが流行ったころに
知った作家だ。
翻訳家として、そして自らも小説やエッセイを多数発表され、
心揺さぶられるものも多く、もっとも好きな作家として尊敬して
きた。
見た目が、会社員時代の元上司にもちょっと似ているところも
あり、勝手に親近感を抱いていた。
活躍されながらも、仏教を勉強され、そして近年はその思想をもとに
生きることについてわかりやすいメッセージを私たちに与え続けて
いる。
80代後半になっても、こんなに素敵に活躍できるものか。
久しぶりにテレビでの寺院紹介の番組を見ながら、若さに感心、
いつまでもお元気に・・と心の中でつぶやいた。

作家という仕事は、販促されてメディアで騒がれて
有名になって・・ということではなく、
生きる人々、迷える人々に応援を送り続ける創造の仕事であり、
愛を伝える仕事だと、このお二人を見ていて、そう思う。

作家は、作品を通じて、命を越えて、人々に影響を与えることが
できる。
これ以上、崇高で素晴らしい仕事はない。

もっと読まねば、もっと学ばねば・・。
連休は自分の勉強不足を悔い、焦るひとときでもある。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク