反省の親孝行

元気なうちに、歩けるうちに・・。変貌する東京の軌跡の片鱗を直に触れることも
生きる刺激になるかなと思って、親を久しぶりに東京へ呼ぶ。
数年ぶりに親と歩く東京。両国、都庁の展望台、巣鴨、葛飾、
横浜・・・父母の記憶によると、かなりいろんなところへ一緒に出向いたが、
季節外れの雪など、異常気象などがとくに強い印象として残っているようだ。

今回、ちょうど桜が満開。春の神様がいてくれたようだ。
では少しでも花見を楽しんでもらおうと、東京駅から歩き始めた。
皇居の庭園が休みで入れず、お堀の周りに咲くしだれ桜で記念撮影。
そこには多くの観光客が集まっている。
「ガイジンが多いな~」
そう、確かにもともと岐阜に比べれば東京は外国人が多いが、数年ぶりに来たら
まずその変化を感じるはずだ。
その後お堀沿いに歩き続けたが、さすがに歩きなれていない、しかも老人にはしんどい。
歩く速度が遅くなって、老いを感じるとともに、もう歩くのは無理だと思い、
タクシーを拾う。
たまたま親切な運転手さんに出会って、千鳥ヶ淵まで回って、車中からの花見が
盛り上がった。
その後も、一緒に桜咲く東京を一緒に廻ったが、前回東京へ
来たときと比べて、歩くのがつらそうで・・・。
東京人はよく歩き、そして歩き方も早い。
前回でも、そういえばしんどいと言ってたが、口だけは達者な
親を見ていると年をとっていないように思っていたのに、
いざ歩いてみたらさすがに歳月の重なりを感じた。
少し歩いては止まり、少し歩いては座って一休み。
そう、いつの間には私は早く歩く生活に慣れてしまった。
これは生きるペース、生活のリズムにもリンクする。
これからは、もっとゆっくり歩かなくては。

喜びながらも、東京は疲れるな~と親たちは思っていることだろう。
もっと寄り添わなくちゃ。

東京ペースをそろそろ改める、お年頃。

反省の多い、親孝行もどき時間であった。

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