ブレない、群れない。

弁当店を経営している仲間と半年ぶりに合う。
もう10年以上のつきあいであるが、出会いの頃は、彼も20代であったのに
今は40代になり、二人の娘もいる。町内会や幼稚園の父親会の役員もつとめ、
立派な店主であり、お父ちゃんだ。貫禄も十分だ。
彼も会社員時代を経て、独立し、この店を立ち上げ10年。さらにラーメン店も
開業、センスの良さと誠実さ、そして抜群の料理の腕前で、いずれも繁盛店だ。
毎日夜型の人々が眠る時間に起きて、市場に行き、今日の主菜・副菜をつくる。
早朝に「今日の副菜です」とメールで送られてくる画像を見ると、美味しさが
伝わってくる。
毎日毎日、こつこつと弁当を作り、売り続けている。
近所で働く人たちにとって、頼れる弁当屋さんであり、毎日行列が絶えないのは
一重に彼の真面目な仕事ぶりだ。
半年ぶりに会い、食事をしながら、仕事のことから、人生のこと、世界のことを
語りつくす。
3時間半以上話して、お互いに確認できたことは、
「好きな仕事をでき、生きている」ということへの喜び。
そして、ずっとブレない、群れない生き方をしていることへの静かな自信。

違う世界でがんばっている仲間がいる、ブレない生き方を続けているがんばって
いる人がいるということは、新たな挑戦への勇気にもつながる。
彼が、市場で買ってきたという美味しいトマトをいただき、
毎朝通う市場がどうなるのか・・も気になりつつ・・。

ブレずに、群れずに。やっぱり、この生き方が好きだ。
これからもお客さんが元気になる、おいしい弁当づくり、
頑張ってほしい。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク