毎日が何かしら、誰かしらの記念日である。
毎日、世の中でいろんなことが起きているということである。
その記念日は、誕生日や出会いの日、結婚記念日などなど、うれしい記念日は
何度も祝いたく、何年経ってもかけがえのない幸せの日であるが、
哀しみの記念日は、年を追うごとに・・・悲しみが薄らいだり、なくなったりすることは
なく、むしろその日が来るとその日のことを思い出して、つらい気持ちや悲しみが増す
という一面もある。
3月11日。今年もマスコミ各社が報道番組・特集を企画、「あれから6年・・・」と
報じていたが、あの日のことは忘れてはいけない。東北のみなさんを応援し続けなければ
ならない・・という気持ちはもちろんあるが、自分自身が直接被災していなければ、
意識しなければ忘れてしまうこともあり得る。
当日、東北の知り合いに、メールをした。
返事がなく、全国からたくさんの連絡が入ったのだろうと思っていた。
すると、連休中にメールが入り、
「いつも、心を寄せてくれてありがとう。今年はとくに七回忌で、落ち込んでおりました。
3月11日という日をカレンダーから消したいぐらいです・・」
との内容に、衝撃を受けた。
応援するしかできなくて、ほとんど何もできなくて、
この深い傷は、一生消えることがなく、この記念日を迎えるごとに
新たな悲しみも沸いてくるのかもしれず・・。
カレンダーからこの日を消したいという気持ちは、これまで思ったことも
なかった。
だから、経験していない者はその怒り、悲しみ、辛さをすべて理解できないかもしれないが
少しでも、その日以後の応援やがんばりや、新たな出会いから、がんばってきてよかったね。
と思っていただけるように少しでも応援をし続けたいと思っている。
この知人は以前、「自然には感情がない」と津波を運んだ海を見てつぶやいたが、
カレンダーにもある意味感情がないのだ。何があろうと、刻一刻と時は流れ、
1年経てば、また同じ日がやってくるのだ。
悲しいからといって、消されることはなく・・・。