電車の中で眠ってしまうことがある。これはどうも、日本人特有の行動のように
思う。世界のバスや電車に乗り、中でうたた寝している人は見たことがないし、
そんな風景は記憶にない。
おそらく、日本がそれだけ安心安全な国であるという何よりの証拠であろう。
ニューヨークの地下鉄の車内で眠るなんて、怖くてできないはずだから。
今年最後の会食を横浜で済ませる。お世話になった方と話しながら、心の大掃除を
しているようなそんな時間でいい締めになる。
4時間も話したか・・。「良いお年を・・」と分かれたすぐ後に、地震の報せ。
ここで電車が止まったら困る。緊張しながら電車のホームに向かう。
大丈夫そうだ。しかも座ることができた。
急に安心したのか、しばらくして眠ってしまったようだ。ほんの瞬間のことだ。
あと数分で乗り換えの駅というところで、記憶が・・。
ふと気が付くと、乗り換えの渋谷駅を出発、すでに大勢の人も降りた後・・。
「へ?今、どこにいる?へ?しぶや~?」
すぐに判断できず、とりあえずそのまま新宿三丁目まで乗り続ける。
あとは大回りして、乗る予定もなかった電車を乗り継ぎ、無事日付変更線前には
帰宅できた。
しまった!と思った瞬間、席を立った。
そう、人間は座ると安心して眠ってしまう。
今回はわずかな失敗で済んだが(以前は新幹線にて眠ってしまい、書類を置き忘れた・・)
電車はお酒を飲んだら、「座ってはいけない」。年末に実に平和な失敗談から得た教訓。
日本は平和だ。いくら平和であっても、緊張しながら帰らなくちゃ。
それにしても、東京は帰る方法がいくつもみつかるという点でも、
凄い町だ。