復興を心から祈る。

知り合いの新聞記者から飛び込んできた、一通のメール。
「糸魚川で大火事です。昭和31年の新潟大火以来になるようです。お知り合いはいませんか?」
びっくりして、ニュースを確認すると、信じられない風景で目を疑う。
何度も足を運んだことがある、糸魚川駅前のあの街並みが炎と煙に包まれている。
映画のセットか思うほどの、と現実の世界ではないと思ってしまうと同時に、
あの東北大震災のときの火災の広がりの映像も思い出し、呆然とした。

知り合いの何人かに電話をしたり、共通の知り合いにメールをする。
直接被害にあった方はそのときはなかったが、後できいたら、先日授業をさせてもらった高校の
生徒の親御さんが営むお店が全焼と聞き、年末の稼ぎ時の想像だにしないこの事態に、街の
皆さんは一体・・・と思うと心が痛くなる。
映像メディアはこういうとき、はりきって報道を続ける。それも痛々しい。泣けてくるので
見ないようにする。消火の邪魔をしていないかと、ふと心配にもなってしまう。

地元の海洋高校では、避難所に缶詰を届けるなど、すでに対策を講じておられると聞き、一口
乗せてもらった。それぐらいで申し訳ないのだけれど、せめて何かと思う。
世間がクリスマスで賑わっているなか、まさかの事態。
目の前で、自分の家や店が・・と思うとたまらない。
こんな年末になるとはだれが想像したか。

いろんな要因が重なってのこの惨事。
夢のように、わが町がなくなった・・と知り合いからの
悲痛なメールをいただき・・たまらない気持ちになる。

人命をとりとめたことは、せめてもの救いではあるが、
それにしても、むごい自然の仕打ちだ。

ちょっとした原因から、取返しがつかない災害に発展する、この異常気象。
どうも、能天気でうかれた宴会をするような気分になれない。

いろいろ考えなさいという年末である。
実家の親に、くれぐれも火の用心と念を押す。

被災された方に、心からお見舞い申し上げます。
糸魚川の復興を、応援し続けたい。

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