ブエノスアイレスの友人ミゲルや、その仲間はどうも、日本の文具がお気に入りのようだ。
彼らは、ブエノスでは100年以上、世界でも2番目に歴史のあるカフェで働く。
前回、私がもっていた4色ボールペンを見て、どうしても欲しいといって、ある給仕人が近くから
離れない。
店で注文をとるときに使っている緑色のインクが出るちょっとチープなボールペンと交換してほしいと懇願、・・しぶしぶ交換した。(あとで、もったいなかったと正直思った)
そしてその様子を見てミゲルは「いいな~。日本のボールペン・・」と、うらめしそうに見ていたのを覚えていた。
それから、私は記念品として展示会などでもらう、ノベルティの名入れボールペンをとっておくようになった。
日本だと、その名前が入っていると、ちょっと使えない・・そんなものをいただくこともある。
だから、その名入れペンを、海外の仲間への日本の土産にと思いついた。
今回、漢字で社名・団体名やカタカナでスローガンなど入った名入れのボールペンを何本か持参、
そしてミゲルにプレゼントした。名入れペンだけでは悪いので、一応、4色ペンも買ってもって
いった。
すると、ミゲルは感激し、日本の文具はかっこいい、スマートだ、と喜びはしゃぎ、
いろんな紙に書いて試しては、「ワオーッ」とか言って、一人で盛り上がり、仕事そっちのけで
そのペンを周囲の仲間に自慢する。「これ、MASAKOからもらった~。いいだろう~」
という具合に。周囲の給仕人たちは羨望のまなざしで、ミゲルと私を見る。
そのペンのほとんどには、漢字やひらがなで、社名などが刷り込んである。
彼らには、その社名は読めないため、意味はわからずとも、その形がかっこいいのだ。
私はひとり笑いながら、「いいでしょ。日本のペンは!」と説明した。
帰国してから、その話を家族にしたら、大爆笑。
「へえ?そんなもの、お土産にもっていったの??」
そう、ちょっとここでは使えないかな~と思う記念品などは、思わぬところで
使えることがある。
それにしても、日本の文具は大変評判がいい。
ということで、名入れ文具も躊躇せずいただき、ストックしておくことに
しよう。
その配布する企業さんには、大変申し訳ないのだけれど・・。国際的にPRしているという
ことでお赦し願おう。