最初、隠れ家にしていたかったお店。一度、解禁にすると、あとは自然と広がって・・。
公的な会食にも利用するようになる。
神田のある、もつ焼きの店は、そのなかのひとつ。
お世話になっている方たちとの忘年会に利用してみる。
さすが、神田の平日、師走。
毎日忘年会で何回回転しているか?このシーズン、がんばりどきのこの業界、このお店。
予約したのは月曜日。週明けはさすがに少しは空いているかと
思ったら、いやいや18時すぎから、満席状態が続いている。
しかも神田の居酒屋は男性客が多いので、店全体がスーツ色で
なんとなく重厚感に満ちている・・。
こんなにお店って、人が大勢いることで雰囲気が変わるのかと思うほどに
大賑わい。週末訪れるお店の様子とは、まったくと言って違う。
そんななか、わがグループも楽しく、もつ鍋を囲む。
いろいろ楽しく話して盛り上がったとき、ふと、わがテーブルの
どこかから、お箸がテーブルの下に落ちた。
「すいませーん」と、手を挙げてスタッフに箸を変えてもらおうと
したら、なんとびっくり、そこの店長、すでに箸を2膳もって
やってきた。
「へえ。今の音でわかったの?」
「はい、この音は聞こえるんです」
へ?この喧噪のなかの箸が落ちる音が??
わがテーブル、全員驚きと感動・・。
どんなに忙しくても、どんなに混雑していても、お客様が見えている。
この店、やっぱり、大したものだな~。
料理よし、値段よし。そして気が利く人たち。
これがいい店だ。
小さなことかもしれないが、久しぶりに感動した接客現場の一コマ。
この店には店長もいるが、こども店長という名刺をもつスタッフもいる。
サービスとは、こういうこと。安くしたり、おまけをつけることだけ
ではない。
お客様の心を温かく、楽しくほぐすこと。
こういう店は、隠れ家でもいつの間にか、わかる人にだけ
伝えたくなるものだ。