当たり前のごとく、毎日平穏無事な暮らしをしていられることへの
感謝の念がより高まるのは、普段と違う、ちょっと慣れない旅に出るときだ。
普段、地方出張に出るとき、当たり前のように新幹線やホテルの
予約をとって、当たり前のようにその時間どおりに行き来し、
予定どおりに仕事もして・・。
それを当たり前と思っていることが恐ろしい。
日本は世界一の「オンタイム」国だ。
こんなありがたい国はない。
この技術力、勤勉さのおかげだ。
しかし、安全の確保は、以前よりむつかしくなって
来ていることも実感する。
と、そんなことを
今回の南米行きの準備をしながらつくづく思う。
もし、テロにあったら、もし飛行機が堕ちたら、もし・・・
もしばかり考えていたら、消極的になってしまう。
だから、ちょっとした冒険的な行動は、よっぽどの覚悟や目的がないと
できなくなる。
最近は、予測できないことがあまりに起きているので
あれこれ準備をするとき、周到な気持ちで臨む。
いざというとき、万が一のときは・・。
遺言は考えているうちに、間に合わなかったので
用意できなかったが、少しだけ、緊急時のことを
考え、最低限のことを身内に託す。
(遺言は書こうと思っても、すぐかけるものでは
ないことも今回わかった)
何も考えなくていい平和、何も意識しなくていい
日々の生活ができることは本当にありがたい。
年を重ねると、当たり前がありがたすぎる。
どうか無事に何事もなく、かえってくる。
自分のミッションをちゃんと果たして・・。
そして、日常のなかで「いざ」に備えることの
大切さを改めて見直す機会にしたい。