かのスペインのバルセロナにそびえるサグラダファミリア。
建築家ガウディの最後の、そして完成することのなかった、巨大建築。
世界遺産として、世界からの見学者が絶えない祈りの場。
私はまだ行ったことはないが、それにまつわる様々な資料、展示により
興味は高まるばかり。生きている間には、この目で見上げてみたいと思っている。
ガウディは最期、この教会の中に寝泊りし、仕事をつづけたという。
そして、ガウディなき後、この巨大建築物に魅せられた日本人の彫刻家の存在を
ドキュメンタリー映像で知る。
スペイン滞在3か月のつもりがこのガウディの作品に遭遇したとたん、30年以上現地に住み着いて
しまったという。この教会づくりに関わりたいと思い、念願がかなったとき、永住を決めた。
それは知り合いのいない異国で苦労し、何年もかかって、その仕事を与えられた時だったという。
もう日本に帰ることは考えていないというこの彫刻家。
ひたすらに石を彫り続けている。
この仕事は自分がやる、自分がやるしかない。
今日もやる、明日もやる。
石造物を創るには地道かつ孤独な作業が続き、それに向き合えるかどうか
が大切なこと。
ふと、私は自分がやる、自分がやるしかない・・と仕事に対して、腹をくくれている
だろうかと思った。
そして、今日もやる、明日もやる・・という気持ちで仕事に対峙しているだろうか。
と思ったら、なんだか恥ずかしくなってきた。
自分の仕事に覚悟を決めること。腹が座るということ。
それがあれば、もっとできる、もっとしなければならない。
まだまだ、上っ面だ。
劇的な出会いで、もしかしたらふとした気づきから、きっとその覚悟は決まる。
そのように追い込んでいこう。心からそう思う。
ちなみに、
ガウディは教会を創る職人たちに、
「明日ももっといい仕事をしよう」
と言い続けたという。