タイの国王が亡くなった。79年も在位されていたので、ほとんど国民はその代しか知らない。
国民の父として、師として、その生き様、存在そのものが国民の心のよりどころであった
ため、そのかけがえのない存在を失くした今、悲しみは計り知れないようだ。
即位60年のときに発行された特別紙幣。そこには国王が農地を訪問され
農家の人々の話を伺っておられる姿が描かれているとのこと。
いかに国民の目線でモノを見ようとされていたか、人々にとっていかに身近な王様であったか
象徴的な記念紙幣になったようだ。
日ごろより、国民に「足るを知る」ことの大切さを説いておられたとのこと。
背筋がすっと伸びる言葉だ。
成長成長発展・・・これは足るを知らない、南米のかの元大統領も言われたところの
貧困な人の発想なのかもしれない。
足るを知ることが、真の豊かな人生につながる。
私自身、反省すべきところが多い。
そういえば、タイの人たちは本当に心優しく、穏やかだ。
これは国王の存在も大きかったのだと今になって思う。
いい父親に導かれ、生きてこられたのだ。
喪に服す黒い衣服が買えない人たちに、Tシャツを黒色に染めたり、
無料で黒い衣料品を人々に提供する人たちがいるという。
偉大な人の最期から、学べることはたくさんある。
教材、教本は、変化する世界中にある。