9月11日を迎え、過ごした。あの、NYの同時多発事件から15年。
もうそんなに経ったのか?という感覚。
どんな衝撃的、悲惨な事故・事件であっても、第三者にとってみれば、時間の経過とともに
その時抱いた感情も記憶も、風化していく。
しかし、その影響を受けた人にとっては、忘れることはないだろう。
とくに巻き込まれて亡くなってしまった方たちの遺族にとっては・・・。
毎年その日にグランドゼロへ行かれる人もおられるようだが、その気持ちはよくわかる。
私自身は、ニアミスで助かったおかげで、
この15年の間に、日々生きていることへの感謝、奇跡をより強く思うようになった。
さて、この15年で世の中は良くなったのか?
私の意見は、NOである。
21世紀の宗教戦争は911を機に拡大、いつの間にかさらに過激になり、
全世界に恐怖をもたらすことになり、テロという言葉は一般に使われるようになった。
決して進化していない。
後退であり、退廃である。
グラン・ルー開設を思いついた大観覧車が回る、憧れのパリの街も、
今や足を運びたくない恐怖の町になってしまった。
他のEU各国も同様だ。欧米社会だけでなく、アジアでも恐怖の種は育っている。
何かの事件を教訓に、世の中をよくしたい。と考えるのがふつうであると思いたいが
それ出来事の解釈自体が異なれば、そうならない。
世の中は、そういった意味で進化していない。
そんなことを思いながら ニアミスの同志に年に一度のメールを送る。