銀座4丁目の交差点といえば、銀座の看板であり、待ち合わせにはよく利用した。
その前の銀座通りは、日本が世界に誇るメインストリート。つい写真をとりたくなるような、美しい街並みであり、シャンゼリゼ通りに匹敵する・・・なんて言われていた時代があった・・。
地方からでも、都内に住んでいても「銀座」は一種のあこがれの町。
新宿に行くのとは違い、ちょっとおしゃれでもして出かけたくなる・・・。週末の歩行者天国は大通りを歩きながら街並みを楽しむ・・・そんなハレの町・・。
が、今は昔。
この銀座はアジア系の観光客でひしめき、爆買いのメインプレイス。その歩行者天国には上海の大通りを歩いているかのような大きな中国語の会話が聞かれ、自撮りをする人たちで混雑。
西銀座の大型バス乗降所には、ずらりスマホにらみ、はてどこへ行こうか?と調べまくっているらしき、観光客の群れ・・。デパートもカフェも、もちろん高級ブランドショップ、免税店・・が外国人ばかり・・・。
「もう、銀座は行くところじゃなくなってしまったね。」さっさと用事を済ませて帰ってきた。
昔、歩いているだけでワクワクした・・そんな感じがもうしない。
町はいろんな要素で構成される。住む人、お店、やってくる人。どんな人が来るか、その目的によっても町の空気が変わる。そう、空気はとても大切なこと。
残念ながら、
経済効果を優先することで失うことは多くある。
銀座という町のステイタス、ブランド価値の変化・・。
渋谷、新宿、そして銀座・・・。誇り高き、日本らしい町ではなく、カオスと消費欲の町・・。
TOKYOは
これからどっちへ進むのか。
昔の銀座へのあこがれをもっていた時代を、改めて懐かしみ、惜しむ。
たくさん来ることがいいこととは限らない。
いい加減に、数で勝負することから卒業したい。
パリのシャンゼリゼはもはや昔のそれではない。と同時に銀座も同じ。
古き良き時代のシャンゼリゼと、銀座通りが懐かしい。
「お~。シャンゼリゼ―。お~GINZA」あの、シャンソンはもう聞こえない。