見舞いに行って、激励されてくる。

妹のような存在が何人かいてくれて、ありがたい人生。いつも慕ってくれたり、応援してくれたり、
そしてどこかほっておけない、本音で語り合えるありがたい妹たち。
その一人が入院していることがわかった。手術もされ、もう間もなく退院という段階でそれを知る。
自分では、すすんでお見舞いにはいかない。自分が入院などしたら・・・と思うから。弱っているところは絶対見せたくないと思ってしまうから・・・。
もちろん、相手が望めば行く。
今回も「どっちがいい?」とたずね、「待ってます!」と返事をもらったので
それならばと彼女が喜びそうな楽しく、喜びそうなお見舞いセットを仕込んで、持参する。

彼女は、病室から出て、私が来るのを待ち構えていた。入院というのは退屈なんだろうと思うと、
意外な言葉・・。
「マーサさん、東京の病院ってすごいです~。キレイだし、何でもあるし、先生もすごいし~」
彼女の病室の窓からは、東京の夜景もキレイに見えそうだ。
思いのほか、元気そうで、安心もする。とともに、子供時代から病気で苦労されてきている人だけにその半生を思い、よくがんばってきたなと思い、尊敬の念も生まれる。
そして、久しぶりに会ったのが病室というのがなんともいえず・・いろんな会話の中で笑いあり、涙あり・・気が付けば1時間が経過、看護士さんが巡回され、おいとまする。

彼女は、今回の病気の発見と手術で、人生はいつ何が起きるかわからないことを再認識したという。
私も最近そう思うことが多い。とくに今年はそんな年のような感じがずっとしている。
「手が痛いから、これからどうしようかと考えている」というと、彼女が最近試している、音声入力のアプリを見せ、やり方を示してくれたりする。
「マーサさんは、今はペースダウンした方がいいという時期ですよ。いつも走って走ってきたから・・。それに比べて私はいつもスローすぎるから、もっと積極的に動かねばと思いますが」
「マーサさんの歌やピアノも、私が描く絵もひとりでも好き!と思ってくれる人がいたら、またがんばれますね。私はマーサさんの歌、大好きですよ」「もし、今少しピアノを休んでも、好きだからまたやらずにはいられないはずです。止まると見えてくることがありますよね」などなど、現在の自分の心境をよく察し、あたたかい言葉をかけてくれて、涙があふれた。
お見舞いに行ったのに、こちらが励まされて帰ってきた。なんとも姉としては、情けないような・・。

でも、そんな気持ちにさせてくれるのも、心族のような存在だからだろう。
大事な妹だから、早く良くなってほしい。転移とか何もなく、どうぞ元気に長く生きてほしい。

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