「ピアノばあ」の夢を果たすため・・

腱鞘炎はしぶとい。長く付き合うつもりはないが、好かれたくないのであるが、
春から夏になっても去ってくれず、痛みは消えない。
日により変化するので、調子のよい時間が長く保てるように、
なるべく右手をつかわないようにとは思うが・・。
週末の料理も、固いものを切る、重い鍋を持つなど・・は厳禁だ。

ちょっと調子が良さそうな日に、久しぶりにピアノに向かう。
弾き歌いの伴奏、自作の曲でスローテンポのもの、ジャズもタンゴも
オクターブで両手をしっかり開く部分を避け、違う奏法でやれば、
まあなんとか。ちょっとごまかしてはいるが・・。
問題はクラシック!とくにショパン。
私には生きている限り、どんな年になっても、ショパンのワルツは弾けるように。
という目標がある。
そして一番のボケ防止は「幻想即興曲」だと思ってきた・・。
そう、あの中村紘子さんがコーヒーのTVCMで演奏されていた、あれだ。
高校生のときに覚えて、そのときほど滑らかではないが、
それでも暗譜して弾き続けていた大切な曲。

それなのに、今はこの曲・・・。指を鍵盤の上でくぐらせるたび、激痛。
さらにはスローテンポなのでと甘く見ていたノクターンも、
最後の高音のオクターブに飛ぶとき、痛みが走り、
思いっきり指を開かないといけないのにままならず。
思うようにならず、泣きそうになる。

悔しい!絶対に治す。

オリンピック選手たちも、かなり体を酷使されるので、故障も多い。
使い過ぎると壊れるのが人間。
そして、一部の故障は他のシグナルでもある。

それを正しく治さねば。

パソコンは一本指でも、音声入力でもどうにでもなるが、
ピアノはキーをたたくのが目標ではなく、
美しい音色を奏でることができなければ意味がない。

辛いが、絶対に治そう。ピアノは私の分身であることを、
皮肉なことにこういうときに、再認識するのだ。
家族のような存在なのかも・・。

とにかくショパンを弾けるおばあちゃん。
「ピアノばあ」になる。
長生きするなら、これしかないのだから、がんばろう。

まずは、無茶をしないこと。

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