カラオケKENちゃんとの時間。

KENさんとは、20年ほどのおつきあい。出会った頃、KENさんはバリバリの大手企業の海外事業を担う部長さん。私もサラリーマンだった。マーケティングの勉強会で知り合って、国際会議や勉強会での交流を経て、そして定年後もずっとおつきあいいただいている。思えば定年後の方が長いおつきあいになっている。
穏やかなジェントルマンで、英語力も素晴らしく、憧れのおじさまだ。
そのKENさんとは、マーケティングのことから、ビジネス全般、日本のこと、世界のこと、人生のこと、哲学宗教、家族のこと・・・とにかくいろんな話題で話がつきない。そして、自分と違う性格・気質なので、時にいただけるアドバイスも新鮮で、耳が痛いこともあるが、KENさんが言うことならばと素直に聴き、日々の参考にさせていただいている。
そのKENさんとは年に何度かお会いするが、今回は、久しぶりにカラオケに行くことになった。
実はKENさんは、カラオケは健康法のひとつとして、月に2回ほど通っているそうで、私が知らないカラオケ屋さん7~8社のメンバーカードをもっていると聞き、びっくり仰天。
元気なシニアは平日の午前中からでも、ときには一人で、家族や友達でカラオケに行くのだという。
KENさんも一人でいくことも多いとか。そして今回、3時間二人で過ごした。
KENさんはカラオケヘビーユーザーであるから、レパートリーもすごい。ご当地ソングの女王とかそんな存在のことも良くご存じで、カラオケとは健康長寿に一役かっているな~と実感しながら、ほほえましくそのステージぶりを拝見する。
70代を越えたKENさんがマイクをもって元気よく歌い上げている姿を見て、20年前、15年前、ビジネスマン時代にネクタイを締めておられた頃のカラオケ姿も思い出し、胸が熱くなった。
KENさんは、思い入れ・思い出のある曲を歌うとき「これ、ぼくのふるさとの歌」とか「こんな時代もありました」とか「この歌詞はぼくそのものです」と歌う前に一言解説される。
1曲に自分の人生を重ねておられる、そんな歌い方だ。
おしゃれなレストランで会食する時代から、カラオケでスポーツのように歌いまくってから、蕎麦屋で乾杯。そんな時間。
あと何十回もそんなひととき、過ごせるのかな。いつか、この時間も思い出になる。お世話になって
きた方とお互いが元気なうちに、いっぱい、いっぱいいい交流を重ねたい。
カラオケKENちゃんの健康長寿を心から祈っている。
そして、何年かぶりのカラオケは、ライブの企画や練習にもありがたい空間であることを改めて知る。次の演奏曲もいろいろ模索するため、わたしも一人でトレーニングに通うかな。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク