前の原稿で書いた、久しぶりに観た演劇の話の続き。
その演劇のタイトルは、「エピローグに栞を」。
作家がそのタイトルを付けた理由、意味は未確認であるが、私にとって余韻の残るタイトルだ。
エピローグとは、プロローグに対してのことば。最終、巻末といった意味。
人生でいうならば、終末~終活と最近呼ばれたりしている。
一方、栞とはブックマーカー。
本の途中に挟んだり、差し入れて、次読むところを示すものだ。
人生の終末に栞を挟む。とは意味深い。
そのことばから、人生は1冊の本であると連想する。
みんな意識していないけれど、それぞれそれなりの
素晴らしい物語を持っていると思う。
そして、その人生の一コマに栞を挟むということは、ちょっと前に進むのを小休止するような意味
かもしれない。
最近、ちょうど自分史という表現について、いろいろ検討模索していたところ。
だから、よけいに心に響いた。
財産がどうだ、相続がどうだという終活ではなく、自分の人生を悔いなく表現しておく、まとめておく・・・そんな活動の方が大事だと実は思っている。
今回の劇のタイトルから、自分の次なる課題がまたみつかった。
いずれにせよ、人生は春夏秋冬、そして一冊の本。とすれば、今、自分は何章?を生きている?
とたまには、自分の1冊の今に、栞を挟んでみるのも良い。