映画からヒントを得る

つれづれなるままに…
by mahsa

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先日聴いた講演では、その講師である佐藤優さんは、ところどころ、その時代を知るには映画がいい!と思い出すのが楽しそうに、何作か映画の作品名を挙げておられた。
たしかに、その時代、その社会、文化・・・を知るには映画はやっぱりすごい。
絵画1枚だけでは、音楽1曲だけではなかなかその時代までを伺うことは難しいが、映画は時代を再現してくれる大切なクリエイティブワークの素材集だ。たとえば、15年前に出会ったパリの観覧車。そこから私のグラン・ルーは誕生した。でもその前からパリという町のことはずっと興味があり憧れであった。とくにモノクロームで表現された19世紀末から20世紀初頭のパリは大好きで、その時代その時代の映画を見ながらその町、そこに生きる人々の美を、魅力を堪能してきた。だからあの観覧車と出会ったとき、映画でも親しんできているパリであるから、すんなり自分のアイデンティティーだと確信することができたのだろう。
映画でノートルダム寺院、エッフェル塔、シャンゼリゼ、そしてコンコルド広場が出てくるだけで、もう自分がその中にいるような気さえしてくる。さまざまな時代の世界、人々の暮らしを知ることで、時代や国を越えた人生についても考えさせられる。
最近、回顧・復刻版のような映画をよく上映し、人も多く集まっている。青春の時代に戻ることを欲するシニア客も多いことだろう。そんなわけで、名画は生涯自分の役にたつ。旅に出なくても疑似体験することができる、その気になることができる。ビジュアルも音楽も、言葉から・・・また人間というものを普遍に描いているから、日々の自分の生き方の参考にもなることが多い。
そして、気の利いたセリフが多いことも、映画の大きな魅力だ・・。あんな言葉を発してみたい・・・とあれこれ想像することで人生は何倍も楽しくなる。

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