「書く」と「読む」「聴く」の関係

書いた文章を朗読する。すると、違った世界が広がる。
3年前にリリースした、わがセカンドアルバム「ノスタルジック ルージュ」に挿入した「まどれーぬ」では、初めて自作の詩を歌うのではなく朗読してみたが、これはなかなか好評をいただいた。
言葉を読者が(お客さま)が読むときは、その人なりに自由な世界が広がる。テンポも自由だ。
しかし、ひとたび朗読となると、その声のその読み方の、そのテンポの具体的な世界ができるので、一味違った世界になるのだ。
書いたものを読んで楽しんでもらう。あるいは声に出して読み、耳で楽しんでもらう。
言葉には両方の楽しみ方の提案があるのだと思うと、本当に面白いと思う。

ところで、高齢化社会になり、文字を読むのがだんだんつらくなる場合には、耳で聞くのが心地よいそうだ。だから今、ご年配の方々にラジオも人気だとか。
言葉の力だけでどこまで人を感動させることができるのか?
自分にとってはまだまだ道半ばであるが、そこに固執するのではなく、これからの社会に、時代に心地よく伝わる方法を生みだせたら
いいなと思う。
書くこと、話すこと。これは発信力の基本である。はじめに言葉ありき。それを念頭におきながら、さらに工夫をしながら、オンリーワンの発信について考えていきたいと思う。

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